【Vol.1:WBC 優勝! イチローの名場面はコチラから】
【Vol.2:世界選手権優勝! 羽生結弦の名場面はコチラから】
【Vol.3:メジャーデビュー戦! 大谷翔平の名場面はコチラから】
【Vol.4:スーパースラムを達成! 羽生結弦の名場面はコチラから】
【Vol.5:後進を指導中をキャッチ! イチローの名場面Part.2はコチラから】
【Vol.6:メジャーデビュー戦。1番センター、イチロー!】
【Vol.7:福岡堅樹、華麗なトライに“フェラーリ”の片鱗!】
【Vol.8:ピカピカの大学1年、八村塁!】
【Vol.9:大坂なおみ、全米オープン準決のスマイル!】
【Vol.10:浅田真央、躍動する15歳!】
【Vol.11:初アーチの大谷翔平にメジャーの洗礼!】
【Vol.12:浅野拓磨、韓国戦の逆転ゴール!】
【Vol.13:17歳の羽生結弦に世界一の予感】
【Vol.14:中東の笛で異例の予選再試合!ハンドボール・宮崎大輔】
【Vol.15:錦織圭、全米オープンテニスで初の決勝進出!】
【Vol.16:米ツアーに挑む17歳のハニカミ王子、石川遼!】
【Vol.17:神様、マイケル・ジョーダンのラストダンス!】
中継ぎ投手としてレッドソックスに加入した上原浩治投手は、4勝1敗13ホールド21セーブ、防御率1.09という素晴らしい内容で、シーズン途中からクローザーに昇格していた。さらにポストシーズンでは13試合に登板して防御率0.66。リーグチャンピオンシップでは1勝3セーブとすべての勝利に貢献。圧倒的な投球でMVPに輝いた。
迎えたワールドシリーズ。3勝2敗と王手をかけて地元フェンウェイパークに戻ったレッドソックスは、95年ぶりとなる本拠地でのワールドシリーズ制覇を狙う。
3回と4回に3点ずつ奪って優位に試合を進めていくレッドソックス。そして6対1で迎えた9回、クローザーの上原投手がマウンドに立つと歴史的瞬間が近づいてくる。最後の打者カーペンターを伝家の宝刀スプリットで三振に仕留め、日本人投手としてはじめてワールドシリーズを締めくくった。
優勝決定の瞬間、メジャーリーグの場合、日本のような監督の胴上げなどはない。バッテリーが抱き合い、そのマウンド周辺に選手が駆け寄って抱き合うだけだ。そのためバッテリーを中心に駆け寄ってくる選手が入るように横位置でカメラを構える場合が多い。だがこのときは、日本人投手であることはもちろんだが、チームへの貢献度の高さもあって、上原投手をメインで切り取ろうと、あえて縦位置で狙ったのだ。
キャッチャーのデビッドロスに飛びついて、さらに右手人差し指を突き上げて喜びを爆発させた上原投手。しかも顔はわたしのカメラのほうを向いている! 縦位置で狙って大正解だった。
写真、文・田口有史