世界が注目する「ジャクソンホール」 主役はジャネット・イエレンFRB議長とマリオ・ドラギECB総裁

 米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウムが24日、ワイオミング州ジャクソンホールで開幕する。世界の中央銀行トップが集結する夏の恒例行事で、3日間にわたって世界経済や金融政策について議論する。欧米の中銀が金融緩和を手じまいする「出口戦略」に向かう中、踏み込んだ発言が飛び出すか、今年はひと際注目度が高まっている。(米沢文)

 今回の主役は米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長と欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の2人。ともに、25日に講演する予定だ。

 FRBは9月19、20日の連邦公開市場委員会(FOMC)で保有資産圧縮の開始を決めることが濃厚だ。年内に追加利上げができるかにも関心が集まる。目下の懸案は、物価が弱含む中で賃金が伸び悩む一方、資産価格が上昇していることで、この関係をどう説明するかに注目が集まる。

 FRB議長が2年連続で出席するのは、ここ数年では珍しい。イエレン氏は来年2月に任期満了を迎えるだけに、「再任への強い意欲を示すパフォーマンス」(SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミスト)と指摘する声も上がる。

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