東芝が臨時株主総会 半導体売却の遅れ、綱川社長「心からお詫びする」と陳謝

 経営再建中の東芝は24日、臨時株主総会を千葉市の幕張メッセで開いた。綱川智社長ら経営陣の大半の再任を諮る。上場維持に不可欠な半導体子会社「東芝メモリ」の売却と、6月の定時株主総会で報告できなかった平成29年3月期決算への承認も求める。

 綱川社長は臨時株主総会の冒頭、半導体売却の交渉に時間を要したことなどを「改めて心からおわびする」と陳謝した。

 東芝メモリ売却の焦点は関係各国の独禁法審査に移ったが、審査は少なくとも半年程度かかるとされ、債務超過を解消する期限となる30年3月末に売却を完了できるかが問われる。

 取締役候補は現在より1人多い計10人。綱川氏ら8人は再任、秋葉慎一郎副社長ら2人は新任となる。秋葉氏は27年に発覚した不正会計問題で、法的責任は問われなかったものの外部委員会の調査報告書で関与が認定されており、取締役昇格には社内外で疑問の声もある。東芝メモリ社長を兼務する成毛康雄副社長は今回の総会で取締役を退く。

会員限定記事会員サービス詳細