Picks
0フォロー
1005フォロワー


世界トップ研究者を教員に!東大が始める新制度の中身
藤井 輝夫東京大学 理事・副学長
各国の大学がコロナ禍への対応に苦心しています。たとえば、留学生の授業料、大学スポーツ等の収入に頼るような海外大学のビジネスモデルは、その収入の多くを失うことになっており、変革を強いられています。日本の大学は、幸い、そのような状況には陥っていませんが、ポストコロナを見据えて大学の国際戦略を進めていく必要があります。
今回新たに創設した「Global Fellow」は、海外の大学、研究機関の研究者がオンライン(リモート)で、東京大学の講義を担当したり、研究やゼミの指導をしたり、研究プロジェクトに参加したりと、本格的に東京大学の教育や研究に携わってもらおうという仕組みです。
このような仕組みを上手に活用して、世界第一線の研究者にデジタルで東京大学の教育研究活動に関わってもらい、学生の皆さんに一層魅力的な学びを提供できるよう取り組んでいきたいと考えています。
NASA探査車、火星に着陸 土壌を調べ生命の痕跡探す
藤井 輝夫東京大学 理事・副学長
惑星ローバーの研究は、移動ロボット分野でこれまで広く行われてきています。
1997年のSojounerにはじまり、SpiritとOpportunity、そしてCuriosityに加えて、今回Perseveranceが無事タッチダウンしました。
火星の場合、電波の往復に数十分かかるので地球上からリモコンで直接ローバーを動かすことは難しく、ロボットの知能とも言うべき「自律機能」が非常に重要です。
これまでの知見に基づく高度な自律機能と高い頑健性を有する半導体技術等により、Perseveranceの「頭脳」ともいうべき部分が構成され、こうしたミッションの遂行が可能となっています。
アカデミアとしても、最先端のソフトウェアおよびハードウェア技術の領域で貢献したいところです。
今後、予定通りローバーが動き回り、ミッションが成功裏に完遂されることを期待します。
東大の「赤門」、低耐震性で閉鎖 本郷キャンパス、国の重要文化財
藤井 輝夫東京大学 理事・副学長
赤門(旧加賀屋敷御守殿門)は、1827(文政10)年頃に完成された東大のシンボルでもあり、通行止めにすることは本学としても大変心苦しいのですが、通行されるみなさんの安全と十分な耐震性の確保が確認できるまで、しばらく閉鎖せざるを得ない状況です。
重要文化財で精巧に作られた構造物ですので、文化庁とも相談しながら、詳細な耐震診断を含め今後の対応を進める予定です。
感染症対策のため、現在は学外の方々の本郷キャンパスへの出入りを制限している中ですが、当面赤門の代わりとして本郷三丁目駅寄りの別の門(伊藤国際学術研究センター門(仮称))を使用していただくことになります。
ご理解いただけると幸いです。
なお、再び開門となる際には、改めてお知らせしたいと思います。
もし10年前にコロナ禍が起きていたら--「Zoomになれなかった」スカイプ
藤井 輝夫東京大学 理事・副学長
私も数年前まではSkypeのヘビーユーザーでしたが、ほとんどが1対1か、多くても3名程度までのミーティングに使っていました。
そこへZoomが登場したのですが、多人数でのミーティングの際の安定性や、なんといっても接続の簡便さ、操作のわかりやすさから一気に広がったのだと思います。やはりこうしたユーザー目線のアプローチは大事なポイント。
政府ではデジタル庁(仮称)の創設に向け、「誰一人取り残さない」「人に優しいデジタル化」をその方針に掲げていますが、社会全体のデジタル化が進むかどうかは、ユーザーが今より圧倒的な便利さ、使いやすさを実感できるか、だと思います。
デジタル化自体が目的にならないようにしたいですね。
台湾TSMC、日本に拠点 先端半導体開発で連携へ
藤井 輝夫東京大学 理事・副学長
最先端の半導体メーカーであるTSMCがいよいよ日本に拠点を設けるという報道。
200億円の投資規模でパッケージングの拠点を作るとのことなので、最先端のプロセスが入るわけでは無さそうです。とはいえ、積層やインターコネクトなどの技術を駆使した3次元化に向けての布石だとすれば期待できる動きだと思います。
日本が提唱し目指しているSociety 5.0実現に向けDXは必要不可欠ですが、半導体はこれを進めるための必須アイテム。最先端半導体技術の世界的な重要性が高まっています。
日本は、半導体技術、特に後工程では高い国際優位性を今なお保持しており、東大では日本のこうした産業界と世界を橋渡しするゲートウェイとして、システムデザイン研究センター(d.lab)を立ち上げています。
【2月予告】東大次期総長など学術領域中心に8人のプロピッカーが就任
藤井 輝夫東京大学 理事・副学長
東京大学の藤井輝夫と申します。
社会の中での大学の存在とはどのようなものでしょうか。
コロナ禍のような未知の課題に対応するためには、多様な専門性が必要とされますし、こうした事態に創造的に対応できるようなリーダーを育てることも大事です。ここ数年、大学改革の最前線にあって、大学がすべきことは何か、できることは何かを日々考えながら仕事をしています。
研究では、海中ロボットやマイクロフルイディクス(マイクロ流体力学)、特に医療・バイオ応用などが専門ですが、東京大学生産技術研究所長時代には広い意味での「デザイン」の重要性に気がついて、デザインラボを立ち上げる、といったこともしてきました。
世界で、そして私達の社会で起こっていることについて、大学の運営・経営に携わる者として、また工学の専門家としてコメントし、皆さまと共有していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

NORMAL