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徹底的なニーズドリブン。京セラ、シニアケータイ躍進の裏側
井尻 雄久株式会社B&C Lab 代表取締役/ブランデイングディレクター
10数年ほど前、あるケータイメーカーの新商品企画の仕事をご一緒したことがあります。 その頃のケータイ市場は、メーカー各社が自社の技術や強みを背景に、特徴の際立った商品を送り出していました。 ケータイショップの店頭は特徴ある商品が並び、その中から自分に合った商品を選ぶのはちょっとした楽しみでした。 薄型スリム、電池長持ち、折りたたみ、高精細カメラ、大画面、商品カラーなど。 新商品の企画にあたり、当時のケータイユーザーが機種選びにどういった点を重視しているのかを調査したことがありました。いわゆる、インサイト調査です。 当時のケータイの機種選びには、ユーザーが潜在的・顕在的にその人が大事にしている価値観と強い相関があることが見えてきました。 例えば、薄さや重量を重視してケータイを選ぶ人は、自身の体形維持を大事に考えていました。画面の大きさや高精細を重視するユーザーはトレンドなど情報に対する感度を日々の生活で大事にしているといったことです。 当時、ご自身が愛用されていたケータイを選ぶ際にどの部分を重視したかを思い出してみてください。 ちょっとした気づきがあるかも知れません。 現在のようにスマホが主流になってくると、そうした機種選びと価値観との相関は弱くなっていると思います。 京セラの記事を読み、消費者のインサイトに注目した商品づくり。それが今の国内メーカーに問われている気がしました。
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