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日本の女性の地位が今なおここまで低い根本要因
東洋経済オンライン
新妻 健治
小熊英二さんは、日本の社会構造が日本型雇用である大企業型が支配的となっているという。戦前の階級的な労働者の処遇に対して、戦後の民主化を梃に労働組合運動が「社員としての平等」を希求し、経営との交渉、妥協、偶然の結果、社会的合意が形成され、日本型雇用が完成されていったと。雇用のみにとどまらず、教育、社会保障、はたまたライフスタイル、生き方までま連関して構造化されていく。小熊さんは、これを「社会のしくみ」といい、しくみは、日本型雇用に規定された慣習の束であり、これは、社会的合意により形成されたがゆえ、堅固で変わり難いという。ある意味、社会契約なのだ。 日本型雇用は、戦前の階級を排して社員の平等を実現したが、反面、平等の社員の対局に、女性学卒の不利な雇用慣行というマイナス面も具有していた。それが、現在も払拭しない女性差別につながっている。 高度経済成長後に完成した日本型雇用は、ポスト工業社会をむかえて、全くの機能不全に陥っている。大企業が、非正規という外部(ここにも女性が、その後男性、高齢者にひろがる)を作り出したこと、地域共同体や家族が生活をささえた構造が変化し、残余型という。企業にも地域、家族にも支えられない人々がこの残余型に組み込まれ、日本の貧困問題を抱えて生み出している。 この堅固な社会のしくみを変えるには、改めての社会の合意形成が必要な時代を迎えている。企業社会が生活保障の全てを抱えるには困難な時代であろう。社会とつながって生きることが、人々を幸せにするとしたら、どのような合意形成や、社会契約がのぞましいのか、皆で話し合い、または、実践を通じて確かめ合い、創り出していかなければならない。
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