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【イベント潜入】トランプと「福音派」の蜜月
NewsPicks編集部
三浦 亮平鹿追キリスト教会 牧師
もっとも左寄りの自由主義神学から、福音派でも最も保守的な立場に変わった者です。 牧師です。両方の立場をよく理解しています。 わたしがアメリカ市民であれば、トランプ氏に投票する他ないな、と思います。 聖書的な価値観を守るには、それしかないという選択です。 記事に訂正を加えるならば、福音派のトランプ信者という言い方は、原則としてありえません。 神だけを信じるというのが福音派です。人を崇拝の対象にすることは、偶像礼拝という最も重い罪になります。 日本の状況で言えば、公明党は、自民党と連立を組んでいるわけですが、創価学会員の管首相信者などとは決して表現しませんよね? 福音派の最も保守的な立場は、人間が自分たちの力で世界を変えられるとは考えません。 最終的に、イエス・キリストが再臨されるまでは、世界は悪くなっていくばかりである。というのが基本的な認識です。 信じることは、自発的な応答でなければ意味がなく、信者にできるのは、キリストが私の罪のために死んで葬られ、復活された、という福音の教理を伝えるだけ、です。 熱狂的な立場が目立つというのは、どの世界でも同じだと思いますが、現実的な選択としてトランプ氏に投票するという福音派のクリスチャンが多数派ではないかと考えます。 個人的な関心から言うと、わたしにはダウン症の子がいます。 出生前診断が義務化されたアイスランドでは、染色体異常と診断された胎児は100%中絶されると聞きました。 日本でも、同様に、診断された胎児の98%が中絶されています。 近い将来、日本でも、ダウン症で生まれてくることができる子はいなくなってしまうのではないかと危惧しています。 わたしにとって、ダウン症の障害を持って生まれてきたこの子は、かけがえのない存在です。 人工中絶を当然のこととする社会が、もたらしている結果は、恐ろしいものだと認識しています。 ナチス・ドイツが、ユダヤ人虐殺の前段階で行ったのは、障害者や重病人の虐殺でした。 現代社会は、ナチスすら成し遂げられなかったことを、極めてスマートに淡々と行っているのではないでしょうか。
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【超解説】アメリカ大統領は「宗教」が決める
NewsPicks編集部
三浦 亮平鹿追キリスト教会 牧師
キリスト教世界の中心がヨーロッパだったのは、はるか以前の話で、もはや、アメリカでもありません。 南米やアジアに移っています。 現在のアメリカの福音派には、単独で候補を立てて大統領選に押し上げる力はないと理解しています。 両候補者が拮抗する中で、久々に、キリスト教右派がキャスティングボートを握る状況が浮かび上がってきた、それが、前回の大統領選であったのだろうと思います。 投票とは、最悪から二番目の選択であるとは、誰の言葉か知りませんが、 多くの福音派の人々にとっては、それが、トランプ氏だったということなのでしょう。 キリスト教が非科学的というのは、非歴史的な見方です。 科学は、神の造られた世界をより深く知りたいという試みから生まれたのですから。 個人的救い、世界の救いは、神に求めるしかない、というキリスト教の根本的な教理に立つなら、本当に信仰深いクリスチャンほど、むしろ、人間に対して、社会に対してはリアリストになります。 無神論者が多数を含める国というと、日本以外は、共産国くらいしかありません。 しかし、共産国の多くで指導者が神格化された状況を見ると、まさしく宗教です。 コロナ渦において、科学的根拠もなく、日本人は大丈夫だと主張するのも、一種の宗教だなと感じました。 死ぬまで社員に忠誠を求めるブラック企業は、カルト宗教と本質的に変わりません。 そのような、見えない宗教、宗教の形をとっていない信仰こそ、今の時代に最も勢力を伸ばしている宗教であり、警戒すべきものだと、わたしは考えています。 ちなみに、わたし自身は、クリスチャンのプロテスタントの牧師ですが、信仰的には、福音派に含められるでしょう。
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【深層】アメリカ社会を揺るがす「Qアノン」の闇
NewsPicks編集部
三浦 亮平鹿追キリスト教会 牧師
聖書本来の価値観は、善と悪の対立という二元論ではありません。   終末における大患難時代と、その最後に起きる最終戦争(いわゆるハルマゲドン)において、悪の軍勢を呼び出して世を裁くのも、悪を滅ぼすのもキリストであると、新約聖書の黙示録に明記されています。 キリストが王として地上に戻った再臨後に千年王国が築かれるわけですが、この終末観においては、人間が介入する余地はまったくありません。   人間は、神の裁きの前に、ただ救いを求めるしかないという、ひたすら受け身の存在でしかないわけです。 人間は誰もヒーローにはなれないわけですから、このような終末観は、人気がありません。   ですから実際に、キリスト教界の歴史において圧倒的に支持されてきたのは、善と悪の対決という二元論的な終末観でした。 理想世界である千年王国は、この世における善と悪の戦いの結果誕生する。善の勢力に加わって戦った者は、千年王国に入ることができる。とても分かりやすい世界観です。     オバマ大統領が就任した頃にも、同様の陰謀論を目にしました。“宇宙の高度な知性が、地球の闇の勢力に勝利するために選び出した使者が、オバマ大統領である” そのような内容でした。政治的立場は違えど、本質は同じです。   突飛な極論や陰謀論でも、自分自身にとって利になるのなら放置して、消極的に利用するという施政者の態度は、他国や日本でも同様に見られることだとも思います。   某歌手は、闇の勢力にあらがって殺されたのだ、というような陰謀論を巧みに用いて、独自の終末観に人々を引き込んでいたのが、オウム真理教でした。    “この世では、誰も知らないところで善と悪の壮大な戦いが繰り広げられており、その一端に自分自身も加わっているのだ。” 多くのカルト教団にも共通した教理ですが、人を惹きつけて止まない、大きな魅力があるのだと思います。   経済的、社会的な二極化が進む中で、これからますます増加していくのでしょう。
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