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政府の景気判断「急速に悪化」10年11か月ぶりに「悪化」の表現
岸田 奈美作家
生まれてから今まで、景気の良い、悪いを体感したことがなかった。家は特段、裕福というわけではない。父を亡くした母子家庭で、弟と母には障害があり、私はベンチャー企業で働いていた。でも、家もあるしご飯も食べられるし、それなりに遊べて、それが当たり前だったから、テレビで「景気が悪い」と嘆く街頭インタビューのサラリーマンを見て、どこか遠い世界のように思っていた。
私は今も、景気が悪いと感じていない。世の中を大変だと思うし、感染症が恐ろしいと思うし、知っている人の死には涙する。それでも、2月までは会社から変わらない給料が支給されていたし、3月から作家になったら在宅で楽しめるコンテンツを提供する側になったので、むしろ仕事が微増した。
だけど、今になって、私が景気が悪いと感じていなかったことの裏には、どれだけの家族の努力や福祉の情報をキャッチする神経があったのか、会社が社員を守ろうとする矜持があったのか、初めて感じるようになった。これから私は、本当の意味で景気の悪さを体感するのだと思う。今、私にできることは、あの時守ってくれた人たちに感謝をすること、できるだけ文章と作品の力で経済を回せるようにすること、しかないんだろうな。
声優・藤原啓治さん死去 55歳 『クレヨンしんちゃん』の野原ひろし役など
岸田 奈美作家
『クレヨンしんちゃん』の野原ひろし、『鋼の錬金術師』のマース・ヒューズ、『HUNTER×HUNTER(第2作)』レオリオ役、映画『アベンジャーズ』のトニー・スターク、藤原さんが声を務めるキャラクターはいつも強く、優しく、ちょっぴりダサくてでもカッコよくて、大好きだった。藤原さんの声が出てくる安心感ったらなかった。
「クレヨンしんちゃん」で、たまにリビングでテレビが流れてるじゃん。あの時よくニュースで「藤原啓治が失踪しました」とか「藤原啓治が不倫で逮捕されました」とか、実は言ってるのよ。めちゃくちゃ細かいけど、めちゃくちゃ懐の広いユーモアなのよ。藤原さんが作品やスタッフに与えていた安心感や笑いを思い出して、胸が痛い。私は一ファンでしかないけど、本当にありがとうございました。
職員感染で閉鎖の鮫洲運転免許試験場 12日から再開 東京
岸田 奈美作家
絶賛仮免許取得後の私。
鮫洲運転免許試験場が12日から再開になったので本免技能試験を受けにきてという連絡が。
仮免許の期限は依然として延びないので4月30日までに受けないと今までかかった費用20万円くらいはパァになると。
混雑の行列&5人乗りセダンに詰め込まれに行かなければ。
マスクせずに咳してる高齢者だらけの試験場に行かなければ。
アホちゃうか再開すな。
期限を伸ばせ。大喜利するぞ。
「これ同じ受講者が発熱してないかとかチェックするんですか?」って聞いたら、「それはわからないですね」との回答。
うじゃけた顔してどしたの?
わからないならほらね
試験場を閉めろ みんなで
遊びも勉強もしたけど
わからないことだらけ
なら試験場を閉めろ 今すぐ
ピースオブケイク、株式会社noteへ社名変更
岸田 奈美作家
すごい!おめでとうございます!
去年の6月から、初めて自分のエッセイというものを書き始めました。なんとなくシンプルで見やすいからという理由でnoteを選びましたが、とてもよかった。
まず、noteの読者さんも書き手さんも運営さんも、めちゃくちゃ優しい。障害のある家族などセンシティブなことも書いているのに、今の一度も荒れたことがなく、ただ優しい言葉と優しいSNSでのシェアと優しいサポート(投げ銭)が毎日届きます。
運営さんがいつも丁寧に、良い記事を編集部のピックアップなどに上げてくれるのですが、私も何度か取り上げていただき、ものすごいPV数となりました。
障害のある弟の記事を書いたら、とんでもない件数のサポートとシェアをもらい、社宅を出るお金もできたので、思い切って会社を辞めて作家として生きるようになったのが今年2月のことです。毎日、とても楽しく、嬉しくて、たまりません。
noteのおかげで人生が変わりました。本当にありがとうございます。
44歳を迎えた私から、みなさんへのお願い。
岸田 奈美作家
>>でもね、あれだけ熱望したのに、あれだけ声を上げていたのに、ちっとも耳を傾けてもらえなかった。ところが、いざ「自分たち」が同じような困難に直面したら、これだけスピーディーに、これだけダイナミックに世の中は変わっていくんだなって。やっぱり、ちょっと、悔しいんですよ。やっぱり、この社会は「多数派」のためにできているんだな、って。
首がもげるほどうなずきました。私は母が乙武さんと同じく車いすユーザーで、ラッシュ時間帯の通勤は難しく、フルタイムで働きたくても体力の問題で外では働けない。弟には知的障害があり、一人で遊びに出歩けない。でもコロナの影響で、健康に対する不安はもちろん高まりましたが、この問題が収束した時の「選択肢の広さ」には希望を持ちました。母は遠隔でバリバリ仕事していて、この間は私のオンライントークイベント(段差があり、車いすユーザーだと難しいかもしれない会場です)も観覧して、どんどん質問や感想コメントもくれました。弟はアイドルグループなどの無観客コンサートの様子をPCで見て楽しんでいます。怖かったね、恐ろしかったね、と言うことは簡単だけど、どうせならそれだけで終わりたくない。世界を一歩前に進めて、医療関係者だけでなく民間の私たちも成果を残して、終わりたい。
選択肢を広げる、という当たり前なのに強烈なパンチラインを乙武さんは残してくれました。ありがとうございました。
首相、初の緊急事態宣言発令へ 被害甚大、7日にも東京や大阪軸
岸田 奈美作家
早よ出して欲しいのと、やったらあかんことをできるだけ厳しく定めて、民間にも指示して欲しい。うちのオカンは心臓に疾患があって車いすに乗ってるけど、研修会社に講師として勤めているので、ほとんどの依頼はオンラインになってるけど2週間後、1ヶ月後の予定は実地研修でと依頼がポカスカ入ってくる。クライアントだから断れないし、会社側も明確な指示がない限り本人の意思を尊重になるだろうから、毎日判断や別の人に代替を頼むのに疲弊してる。私は全部オフラインで良いじゃんと思うけど、実技研修があるから、そこはなんともという感じ。ただでさえ自粛で心は疲れていくのに、休むためにまた疲れないといけないっておかしいよう。
NORMAL
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