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「紅こうじ」継続摂取の1人死亡 腎疾患、小林製薬が因果関係調査
原田 洸総合内科医 医学博士
この1つの事例に関しては「紅こうじを内服していた」「腎疾患があった」「死亡した」という内容が書かれていますが、それぞれの因果関係はわかりません。「紅こうじ以外の腎疾患の原因があった」かもしれませんし、「腎疾患以外の死亡の原因があった」かもしれません。
しかしながら、複数報告されている紅こうじ内服中の方の腎疾患の報告があることから、事態が深刻であることには変わりありません。ニュースが広がりサプリメントの存在が広く知られたことで、これまでに腎疾患をわずらったものの「原因不明」とされていた方が、「自分もサプリメントを服用していた」ということに気づいて報告するケースが考えられます。そのため、健康被害の患者数は今後ますます増えてくるものと予想されます。
消費者としては、不用意にサプリメントを内服しないことをおすすめします。例えば、「コレステロールを下げる」ことをうたっているサプリメントは数多くありますが、実際に臨床試験で悪玉コレステロールを下げることを示したサプリメントはなく、病院で処方される薬(スタチンなど)が最も効果的です。この事件をきっかけにサプリメントの服用を見直してみてはいかがでしょうか。
「紅こうじ」サプリ入院26人に 小林製薬、健康被害拡大
原田 洸総合内科医 医学博士
薬が原因で腎機能が悪化することは珍しいことではありませんが、誰でも買えるサプリメントでそれが起こるというのは、多くの方が想定していなかったでしょう。
サプリメントの内服を中止することで多くの場合は改善すると考えられますが、場合によっては腎臓に不可逆的なダメージが起こり、透析が必要になる場合があります。実際に、紅麹を服用していた方で透析にまで至ったケースが報告されています。
ニュースが広がりサプリメントの存在が広く知られたことで、これまでに腎疾患をわずらったものの「原因不明」とされていた方が、「自分もサプリメントを服用していた」ということに気づいて報告するケースが考えられます。そのため、健康被害の患者数は今後ますます増えてくるものと予想されます。
ノボの減量薬「ウゴービ」、FDAが心疾患治療への適応拡大を承認
原田 洸総合内科医 医学博士
ウゴービ(一般名 セマグルチド)はGLP-1受容体作動薬というグループに分類される薬です。セマグルチドは最初は糖尿病の治療に使用されていましたが、血糖値を下げるだけでなく、食欲を抑制して体重を減らす効果もあることがわかり、肥満治療にも使われるようになりました。(糖尿病治療薬の商品名はオゼンピック、肥満治療薬の商品名はウゴービ、となっています。)昨年の8月には、ウゴービが心血管疾患やそれによる死亡を抑制する効果があることが示され、そういった臨床試験の結果を鑑みて心血管疾患への適応拡大となっています。
注意すべき点は、臨床試験の対象となった患者は元々心臓の疾患がある肥満の患者さんであるということです。肥満がない方や心疾患がない方には効果があるかどうかは現時点では不明です。
実は離職の一因? 経営層も女性も知っておきたい「男性更年期」の事実
原田 洸総合内科医 医学博士
テストステロンは、男性の健康に重要な役割を果たすことがわかってきています。女性では閉経を機に女性ホルモンであるエストロゲンが極端に低下しますが、男性では加齢と反比例して直線的に低下していきます。この加齢に伴うテストステロンの低下によって様々な症状を引き起こすことが知られており、これを総じて男性更年期障害(LOH症候群)と呼びます。近年注目されている概念で、うつ、性機能低下、認知機能の低下、骨粗鬆症、心血管疾患、メタボリックシンドロームなどと関連することがわかっています。
診断は、日本では「遊離テストステロン」という検査を血液検査で測定することが推奨されており、これが基準値よりも低く症状がある場合に疑われます。しかしながら、上記の症状を起こす他の病気(うつ病、認知症、糖尿病や脂質異常症など)は無数にあるため、慎重な対応が必要です。男性更年期障害の治療法は、男性ホルモンを投与すれば良いというわけではなく、治療法は確立されていませんが、漢方(例:補中益気湯)が効果を示したというケースは報告されています。
漫画家 鳥山明さん死去 68歳 「DRAGON BALL」などで人気
原田 洸総合内科医 医学博士
ドラゴンボールを愛読していた世代なので本当にショックです。
死因となった急性硬膜下血腫について医学的な観点から少しコメントをします。
急性硬膜下血腫は、頭の中(頭蓋骨の内部)で起こる出血の一種です。頭蓋骨のすぐ内側にある硬膜と脳の外を覆っているくも膜の間に出血が起こり、それが脳を圧迫することで致死的になります。頭の中で出血が起こる病気には、他に「くも膜下出血」があり、これは動脈瘤と呼ばれる血管のこぶが突然破裂することで主な原因で、比較的若い方が突然死するケースがしばしばあります。一方で、急性硬膜下血腫の原因の多くは外傷であることから、転倒や事故などが関係したのかもしれません。
ご冥福をお祈り致します。
NORMAL
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