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トルコ地震の住宅倒壊、建築ブームで安全基準犠牲か-大統領にも批判
ヤマサキ コウヘイ米国建築
建築基準の設計は「Engineeringに関わる数値の設定」と「逸脱させない体系の設定」の両面で1セット・と改めて感じた記事。
日本では設計監理者という、ゼネコンとは異なる3rd Partyが品質管理に務めますが、そのPositionが置かれることの少ない米国では、行政検査が凡そ日本の10倍以上(肌感)あることでカバーしていたりします。
法規・構造・水道・電気・空調・衛生等、分野ごとに異なる検査員が、時には図面に書いてあることをオーバーライドして現場で指示。事象の際は検査員にもResponsibilityがあるため「そんな無茶な...」とか「工期が...予算が...」なんて甘えもなく、仕事人のように振る舞う。検査員も毎度異なる人が来るため、癒着や馴れ合いも起きにくい構造になっています。
勿論、Ownerは皆それなりに高いコストを支払って、確認申請・検査済証のStepを完了するわけですが、移民が多く、言語や知識・技術の偏差が大きいこの国のある種適正な体系なんだろうな・とは思います。
世界最大級の3Dプリント住宅街、テキサス州で来年着工へ
ヤマサキ コウヘイ米国建築
「家1軒当たりの建築期間は約1週間」とのことですが、この手の規模の住宅を米国おなじみの木造ツーバイフォーで建てようとすると、スクリューの確認や防火壁の確認といった市の中間検査だけで1週間が終わります。
そういう意味でもコンクリートという材料は不動産開発案件と相性のいい材料なんだと思います。(さすがに1週間で基礎から屋根までは不可能だと思うので、あくまで壁の積層プリント範囲のみのことを指しているのだとは思いますが)
気になるところは、壁の厚さと、このコンクリート(ラバクリート?)のセメント含有量。おそらく鉄筋も入っていないので、そこそこの強度のコンクリートをそこそこの厚みで放出する必要がありそうです。あとは記事にもありますが、Code(建築基準法)の整理ですね。
さておき、3Dプリンタ x 住宅のカテゴリだと、過去記事*では「壁から屋根まで一体でコンクリート積層」するパターンや「部材ユニットをプリントし組立て」パターンがありました・が、本記事の「壁だけコンクリート積層」というのが一つの最適解としてスタート。しかも来年ある程度カタチになるそうなので楽しみでしかないです。
*参考
https://newspicks.com/news/4100070
日本でなぜBIMが普及しないのか
ヤマサキ コウヘイ米国建築
Revitが得意なのって、体裁整えたり、不整合なくしたり、パラメータ操作で変更反映させたりすることなので「PayetteはBIMが不得意な平面詳細図、矩計図は描かない」というのはとてもキー。そこを契約から外せれば、うんとフルBIM化への移行負担は減ります。
日本でBIM推進していた時は、矩計図をテンプレ化し、フルBIM化を目指しているところもありましたが、テンプレの保守・整備のことを考えると、どこまでを設計範囲にするか見直すのは大切ですね。要はProject Managerの腕次第。
ちなみに僕は最近、矩計図を書くことが多いのでRevitどころかAutoCADも開かずiPadでしか設計してないです...(BIM Engineerのくせして)
How a collapsed pool deck could have caused a Florida condo building to fall
ヤマサキ コウヘイ米国建築
Floridaのビル崩壊、コンクリート内の鉄筋量が少なかったとか、改修工事の最中で損傷を与えていたとか、諸説あったけど「デッキにあるプールの排水・防水が取れておらず、床スラブの鉄筋コンクリートが損傷していた」というかなり有力な見解。
写真の全体をよく見ると、崩壊部は地下に駐車場階を持っていて、その先にはプール。記事によるとデッキのコンクリートは過去4回ほどヤシの木やプランタなど、外溝に伴うリノベをおこなっていたようです。
4年前のEngineer Reportでは一応項目が上がっていたとのこと。指数関数的に劣化が進行し、パンチングシェア破壊のようにスラブが突き抜けたんだろうなあ...
この地域はただでさえ海岸までの距離が近いことから40年周期で定期点検・再認定取得が義務付けられているみたいだけど、この事故を契機にさらに厳重化されるようです。
とはいっても日本では、鉄道建築は2年に一回、道路橋梁は5年に一回の頻度で少なくとも点検を入れているので、このFloridaエリアの"40年"がそもそも適正かどうか定かではなかった気もする。
シェルターである建築が人の命を奪う事故は過去何回もあったけど、「管理」が起因の事故は期せずして起こりやすいから人命被害も大きくなりやすい。
食べる前に果物が腐っていないか確認したり、運動前に熱を測って異常がないか確認したりするくらいまで、検査・管理のハードルが下がることが、善良な建築を増やすか保つ手段なんだろうな。
参考1 : プールデッキの写真、イメージ、ビデオなど
https://www.washingtonpost.com/investigations/interactive/2021/building-experts-miami-condo-collapse/
参考2 : エンジニアの警告
https://www.washingtonpost.com/national/champlain-towers-south-surfside/2021/06/26/a509519a-d5de-11eb-a53a-3b5450fdca7a_story.html
An Air Filtration Primer for Building Owners and Developers
ヤマサキ コウヘイ米国建築
個人的には「フィルター」と聞くと、設計プログラミングのことしか頭に浮かびませんでしたが、コロナ禍に入って以来めっきり空気フィルター。
HEPAフィルターという高性能粒子フィルターは0.3ミクロンの粒子を99.97%以上除去できると定義づけられているそうですが、それより小さい0.1~0.2ミクロン程度のウイルスには対応できないのだろうか。
面風速確保するために、開口率はこのまま、UVC光使ってウイルスをKillするという合わせ技など、まあいろいろと技術革新が進みそうです。
ちなみに下記参考によると、現行のHEPAフィルターは交換周期1-1.5年みたい。意外と長いもんだなあ。
※11/24追記:現場で対応したけど、コマーシャル用でベーシックなものは3ヶ月しか持たないですねえ。
https://filterbuy.com/air-filters/20x20x1/merv-13/?utm_source=google&utm_medium=pla&utm_campaign=google%20pla#1-pack&gclid=CjwKCAiA-_L9BRBQEiwA-bm5fpQkrWGRVOXE4ZLIe5hGOTy77dDJ9FH8qXmjUS7_Nv9k3BQ6ASXQ_hoCiWYQAvD_BwE
※参考:General Filter Replacement Schedule
https://www.howtohome.com/how-often-should-i-change-my-air-purifier-filter/#:~:text=HEPA%20Filters%3A%20Must%20be%20replaced,months%20and%20replaced%20when%20damaged
緊急事態、39県を初解除 8都道府県、21日にも判断
The Risks - Know Them - Avoid Them
ヤマサキ コウヘイ米国建築
オーストラリアで微生物学と免疫学のPhDを取得された方の個人?Blog。引用元しっかりされてる。
エアロゾル感染が一番、自己対策しにくいと感じているので、本文中にある公式「感染=ウイルス曝露x時間」というのはシンプルですが重要だなあ・と。
レストランでトップにある画像のような座席配置、90分ほどの食事で気流の上流側と下流側にあたるテーブルB,Cで感染が確認されたそうです。逆に気流から外れたテーブルE,Fの感染確率はうんと下がるそう。
また記事ではソーシャルディスタンスを確保したからといって、何時間も同じ部屋にいる場合は感染リスクが高まるということを指摘しています。怒鳴ったり歌ったりすると余計です。
米国、飲食店の設計では一般にOccupancy Load(収容人数)を算出する際、床面積を用途係数で割り算するのですが、今後はwithコロナ期間だけでも座席レイアウトや換気性能、マテリアルの抗ウイルス優位で店舗ごとにOccupancy Loadを決めた方がよいかもしれません。
NORMAL
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