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都が感染者の入院基準改定へ…血中酸素濃度「96%未満」厳格化の見通し
読売新聞
高麗 謙吾総合内科専門医・循環器専門医 医長
SpO2の基準値は96-99%ですが、しばらくつけていると2%くらいは変動します。また、少しくらい下がっていても深呼吸したら4-5%くらい上がってもおかしくありません。また、健常な方が息を止めてもほとんど数%下がるところまでがやっとで、限界まで我慢しても90%どころか93-94%がやっとではないかと思います。(これは医療系の学生は試したことがある人が多いかと思います) 呼吸回数12回/分、酸素飽和度95% 呼吸回数24回/分、酸素飽和度95% この2つだと全然意味が変わってきます。 健常者であれば96%未満で低酸素となる何かを疑いますし、一般にはSpO2 90-92%を下回ると酸素投与が開始されます。そして90%未満を呼吸不全とすることが多いです。 新型コロナウイルス感染症において、レムデシビル・ステロイド を使用するのは中等症ですから、SpO2 94-95%の人を入院していただいても治療内容に変わりはないというのはそうです。酸素投与もしない場合もあるでしょう。そういう意味では医療リソースが限られる中で入院基準の見直しは妥当とも言えます。 ただし、SpO2 98%の人より肺の状態が悪いことが予想されますし、相対的にはより早期に医療介入が必要となる可能性を持っているともいえます。 また、現状でカクテル療法が酸素投与の必要がない入院患者に限られることから、この治療と矛盾するという側面もあります。 また、難しいのが症状との関連です。happy hypoxiaなどと言われますが、無症状で呼吸不全と言えるほどの低酸素状態を呈する方もいます。逆にSpO2 95%でも苦しいことは当然あります。 呼吸困難を引き起こすメカニズム、体内のセンサーとして機械受容器と化学受容器というものがありますが、前者が呼吸困難に強く関与することはわかっていますが、後者についてはその関連があまりないのではないかとも言われています。 苦しくても治療してもらえない(というより治療がない)ということ もありますし、それでもせめて入院できれば安心できるということもあるでしょう。 逆に苦しくなくても入院しなければ命に関わるということもあります。 現状限られた医療リソースにおいては、一定の妥当性のある基準改定とも思えますが、丁寧な説明が必要と感じます。
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自宅療養者の半数以上が119番しても病院に搬送できず都内の新型コロナ感染者急増
FNNプライムオンライン
政府、肺炎など中等症も自宅療養 原則入院を転換、重症者に限定
共同通信
高麗 謙吾総合内科専門医・循環器専門医 医長
すでにほとんど入院できてないので、あまり実質的な差はなく、当然これで病床に余裕ができるわけでもなく... 有効な一手がもはやないのではないかと言われている始末ですが、はたして。 追記: 医療者も酸素投与が必要な中等症でも自宅?と反応してしまっていましたが、すみません。そもそもそのような主旨ではなかったようです。 「重症患者や重症化リスクの特に高い方には、確実に入院していただけるよう必要な病床を確保し、それ以外の方は自宅での療養を基本とし」(https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg23063.html) との発言ですので、「それ以外=軽症・中等症」と考えた記者による理解が記事になってしまっていたようです。 これをどういう意図で伝えたかったかどうかはわかりませんが、現時点では入院がまだ必要なくても入院適応と判断された方がコーディネートされた病院に入院のつもりで受診すれば肺炎がそこまでひどくなく必ずしも酸素投与が必要なくともそのまま入院になり、退院基準を満たすまで入院病床を使用するということがおこっています。(大阪の第4波でも起こっていたようです) それをもう少し厳密な運用にしようといった感じなのではないか、とも捉えられます。 とはいえ、一般の方と医療者の軽症・中等症・重症のイメージのズレはよく言われてますが、非常に苦しい状態になったときても酸素投与が相当量必要でなければ入院できないですし、やはりコロナ対応病床が不足してきているのは明らかですので、皆様ご自身の感染対策をしっかりとしていきましょう。
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都内約100病院が拒否 コロナ救急患者搬送に8時間
TBS NEWS
高麗 謙吾総合内科専門医・循環器専門医 医長
感染者が減らなければ より深刻化してしまうでしょう。 受け入れしたとしても、搬送先で対応困難な場合には、さらに高次病院への転院を調整しなければならなくなります。そもそも高次病院が受け入れできなかったから受け入れたとしても。 それでも救急車内で待つより初療だけでもしてくれれば助かると思うでしょうけれど、受け入れた病院が手詰まり、かつ、後に責任を問われる事態になります。(受け入れたことではなく、適切な対応のできる医療機関に適切なタイミングで転院させられなかったことに) この場合に専門外だが、とか、病院の機能以上にムリしてがんばって受け入れたということは評価されず、医療過誤とされる可能性すらはらんでいます。 救急搬送困難例が増えています、救急医療の東京ルール適用件数も年始の頃の非常に高い水準になってきています。 医療者の数やベッド数、呼吸器の数では語れない問題です。すぐに解消もされないでしょう。政府や医師会、病院に不満をぶつけても変わるわけではありません。もちろん変えていかなければならないところでしょうけれど。 ご自身やご家族の健康のために、感染対策を。 ワクチンの接種、不織布マスクの使用、三密回避を。
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NORMAL