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WHO、ファイザー製ワクチン調達合意 2月に低所得国で接種開始
井上 友博化学メーカー 主任研究員
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結晶はどうやってできる?その瞬間を見た! - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
井上 友博化学メーカー 主任研究員
NaClの結晶化の瞬間を透過型電子顕微鏡で連続撮影したもの。
変化が生じる瞬間を見逃さないよう、カーボンナノホーンをフラスコみたいに使う工夫がすごい。視野内のどこで結晶化が始まるか予め分かりますし、フォーカスもずれにくいし。素晴らしい工夫だと思います(サンプル作るの大変そう)
論文はこちら。
Capturing the Moment of Emergence of Crystal Nucleus from Disorder
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.0c12100#
しかしこれだけしっかり位置を特定して撮影できても、まだちょっと目で追いづらいくらい速い動きがありますね。このサイズオーダーだと、原子の移動が速すぎて瞬間移動みたいに見えることがあるんですよね...
試料はがっちり固定出来てるみたいなので、フレームレートを上げたら更に面白いものが見れそう。(そう簡単に上がりませんが)
無秩序から秩序への転移現象は良いですね。まだまだ謎が多くて。
【DX舞台裏】極限追求。「超微細フィルム」が次世代デジタルの基盤をつくる
井上 友博化学メーカー 主任研究員
良くまとまってて面白いです。
確かにポリマーを混ぜるというのはとても難しくて、欲しい性質を持った二つの成分をとりあえず混ぜてみると、大概は「悪いとこ取り」になります。
例えば、透明で強いフィルムを作ろうと思っても、
透明だけどもろい+濁ってるけど強い=濁ってて脆い
のようになります。適当に混ぜていてもゴールにはたどり着けません。
ナノレベルで混合する手法と、まぜた時に内部で・界面近傍で、成分がどういう姿をしているか、というところまできちんと把握できる技術力があって初めて、商材になるレベルのアロイを作り出すことができます。
東レさんは多分、分子がどっちの方を向いてるかまで把握してるんじゃなかろうかと。
そういえば、タイムリーに東レからナノアロイのプレスリリースが出ていますね。
★しなやかでタフなポリマー材料を創出
-ナノアロイⓇによる超微分散化の実現でプラスチックの適用範囲を大きく拡大―
https://cs2.toray.co.jp/news/toray/newsrrs01.nsf/0/B1C043739893A656492586630031D12A?open
ポリアミドとポリロタキサンのハイブリッドです。(ポリアミドはいわゆるナイロン)
剛性のあるポリアミドの内部に、ポリロタキサンの可動構造を組み込むことで力の逃げ道を作って、繰り返し変形に強くした様子。
スポーツ用品への応用も考えてるらしいので、触る機会もあるかもしれません。テニスのガットとか作ってくれないだろうか。これを使えば勝てる気がする。
ネコにマタタビの謎、蚊よけ成分付けるため 酔うのは?
井上 友博化学メーカー 主任研究員
面白い成果!
ネコのマタタビ反応の謎を解明!~マタタビ反応はネコが蚊を忌避するための行動だった~
岩手大学プレスリリース
https://www.iwate-u.ac.jp/cat-research/2021/01/003871.html
京都大学プレスリリース
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-01-21
論文はこちら
https://advances.sciencemag.org/content/7/4/eabd9135
ざっくりまとめると、
・以前から、マタタビラクトンと呼ばれる複数の化合物群が候補として指摘されていたが、その中でもネペタラクトールという化合物が、特に強いマタタビ活性を示すことを発見した。
・さらに、このネペタラクトールでマタタビ反応を起こしている間の血中β-エンドルフィン濃度を測定することで、この物質が、多幸感に関わる神経系のμオピオイド系を活性化させていることも突き止めた。
ということのようで。
ネペタラクトールに蚊よけの活性があるので、これがネコの習性として残ったのではとのこと。今後、そのような進化に至った過程も考察したいとあり、大変楽しみです。分かったらぜひあちこちで発表してください。
しかし進化論的にはそういう話になるのかもしれませんが、ネコが蚊よけだと分かって使ってるようにも見えないので、本人(猫)たちにしてみれば嗅ぐと幸せな感じがするのでついくねくねしてしまうという感じですよね。たぶん。本人(猫)に聞いてみないと分かりませんが。
ネコ語翻訳機の完成が待たれる。
あと、ネペタラクトール(Nepetalactol)って聞き慣れない化合物かと思いますが、言葉の切れ目は
ネペタ ラクトール(Nepeta lactol)
です。ねぺたら くとーる ではありません。
ラクトールは単に分子構造を表す言葉ですが、Nepetaの方は、マタタビ活性を示す代表的なハーブのイヌハッカ属(Nepeta-)から来てるみたいですね。

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