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尖閣沖 中国海警局の船計4隻 日本領海に侵入 海保が警告続ける
NHKニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
「海警法」が施行されたことで、海警局の現場にも、自分たちが仕事をしている、頑張っていることを上級司令部等にアピールしたいという気持ちが生じているでしょう。 習近平氏を中心とする中国指導部も、トランプ政権の時のように、積極的に尖閣諸島周辺海域での挑発行為を抑えようというインセンティブが働かないでしょう。トランプ政権下では、日本と関係が悪化するのを避けたかったからです。現在の中国は、バイデン政権の対中政策がどのようなものになるのか様子見といったところですし、バイデン政権の対中政策が固まるまでに自らに有利な状況を作り出そうと能動的に動くとしているので、尖閣諸島に対する挑発行為の程度を高めて、これを現状であると主張するでしょう。 一方で、中国が実力を用いて尖閣諸島を日本から奪取するためには、条件が足らないでしょう。中国海警局は、すでに4隻ずつ巡視船を尖閣諸島に配置する能力を持っています。毎月15日に4隻の船隊が交代していることからも、これがルーティーンになっていることが分かります。 国際法に照らして、中国の武器使用が、国連憲章が禁じる武力行使ではなく、国内法に基づく執行管轄権の行使であると主張できるよう、「海警法」を制定・施行しました。 しかし、それだけでは、国際海洋法裁判所や仲裁裁判所等で「武力行使ではない」と認められないかもしれません。尖閣諸島周辺海域が、係争海域と認められる可能性があります。係争海域ではなく中国の管轄区域であることを示さなければならないのです。 尖閣諸島が中国の管轄区域であることを認めさせるため、中国は自らがこの海域で経済活動を行い、政府が管理していることを誇示しようとするでしょう。海警局巡視船の活動はさらに攻撃的になることも予想されます。また、米国等において、尖閣諸島は中国の領土であること、さらには、尖閣防衛に関与することの否定的な情報を流す世論工作等も活発化させるでしょう。 日本は、中国に口実を与えることなく、中国が手を出したら武力行使となり、日本が自衛権を発動する可能性があることを政府が議論し、戦略的コミュニケーションとして発信する必要があるでしょう。
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中国船2隻が尖閣領海内に侵入、海警法施行後初
TBS NEWS
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
日本では、武器使用に議論が集中しがちですが、中国「海警法」の肝は、外国軍艦や非商業活動に従事する政府船舶に対する強制力について規定されている第21条です。 国際法では、武器の使用が、武力行使にあたるのか執行管轄権の行使なのかの区別が曖昧です。この区分の判断の際に、武器を使用した行為主体(海軍かコーストガードか等)は問題ではありません。国際海洋裁判所の判例を見ても、どこで行われたか、どの程度の実力が行使されたかが問題になっています。 執行管轄権の行使は自らの管轄区域で行われるもので、尖閣諸島のような係争地域で実力を行使すれば、国際法上も問題になることを中国はよく理解しています。 中国が行うのは、尖閣諸島周辺は中国の管理下にあるという既成事実を積み上げると同時に、米国等各国に世論工作を行い、尖閣諸島は中国の管轄区域であると認識させることです。 日本が現段階でしなければならないことは、尖閣諸島が日本の領土であり、日本が管理できていることを示すことであり、中国のプレゼンスを上回るプレゼンスを示し、各国世論にも働きかけることです。 ただし、尖閣諸島に建造物等を構築すれば、中国はこれを強制撤去しに来るでしょう。日本はその先のエスカレーションを覚悟できないのであれば、かえって日本が苦しくなります。 反対に、中国に覚悟ができているのかと詰め寄りたいのであれば、海上自衛隊の護衛艦に海警行動を命じることです。中国が「海警法」を制定し、実力行使を匂わせるのであれば、中国に対して「日本と戦争する気があるのか」と覚悟を試すのです。それが可能になるのは、武力行使か執行管轄権の行使かの判断が武器使用の行為主体にはよらない一方、武器使用の対象が軍艦であった場合には武力行使と認められる判例があるからです。軍艦は、あたかも主権や領土の一部が移動しているようなものなのです。 中国がステージを上げてきたのですが、いずれの場合も、エスカレーションを伴う可能性があります。日本の覚悟が試された場合、日本の決断が長引けば、日本が尖閣諸島を諦めたと認識されるかもしれません。中国の覚悟を試すのであれば、中国が戦争しても良いと覚悟した時の対応まで考えておく必要があるでしょう。
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中国、BBCの放送停止 報道指針に「深刻な違反」
AFP
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国共産党にとって、情報統制をするのは当然のことでしょう。自らにとって都合の悪い情報が国内に流れることは許容されません。中国では、共産党に認められた情報しか発信することはできないのです。 中国ではネット上に流れる情報も統制され、主たる情報源は新聞等の伝統的メディアで、これら伝統的メディアは中国共産党の管理下にあります。 こうした状況は、日本や欧米諸国といった民主主義先進国の、メディアや情報に関する意識とは大きくかけ離れたものです。中国メディアは、そもそも民主主義諸国のメディアとは存在意義が異なるのです。 民主主義国家にとっては、中国メディアが進出して中国共産党の意に沿った報道をすることはプロパガンダや世論工作として警戒されるのは当然です。一方で、中国にとって、中国メディアを用いて自らの政治思想や正当性を他国の世論に働きかけることも当然なのです。 BBCのように、中国国内の人権侵害等についても調査・分析・取材等の根拠を明らかにして客観的に報道できるメディアの存在は、中国を理解する上で不可欠なものです。報復の意味があるとは言え、中国がこうした外国メディアを締め出そうとすれば、外国からは、中国は国内にやましいことがあるから海外メディアを排除しようとするのだと認識されるでしょう。また、中国国内情勢が不透明になれば、かえって中国の印象を悪化させることになります。
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米 バイデン大統領 中国 習主席と初電話会談 中国側に懸念表明
NHKニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
バイデン大統領としては、早期に中国に対する姿勢を示さなければならないと考えたのでしょう。日本等の同盟国に対して、そして中国に対して、米国の対中政策に空白は生じないことを示すためです。 一方の中国は、米国の対中政策が固まるまでに6ヶ月から1年の時間がかかるだろうと見て、冷静に米国の出方を見ています。バイデン大統領が台湾問題等で中国に懸念を示しても、これまでどおり、中国の国内問題であり口を出すなという決まり文句を返すだけです。 一方で中国は、バイデン政権が「戦略的忍耐」という言葉を使ったことに対しても、単純に喜んでいる訳ではありません。もちろん、バイデン政権が中国に対してトランプ政権のように「破壊的」な対中政策を採らない証とも捉えられていますが、それよりも、バイデン政権の優先課題が国内問題であり、当面の間、対中政策が固まらないことを示すものだとも捉えられています。オバマ政権時に北朝鮮政策として用いられた「戦略的忍耐」とは異なるということです。 現在のところ、中国は、米国が実際に行動で見せるまで、何を言われても型通りの応答でやり過ごし、米国の対中政策が固まるまでに、米国以外の国々への働きかけや軍備増強を活発化させようとしています。
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中国のウイグル族への拷問・性的暴行に非難声明 超党派議連
産経ニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
過去には、人権侵害は国内問題であり、これに対する非難は主権の侵害に当たると考えられていました。しかし、ナチスのユダヤ人虐殺などを止められたなかった反省に立ち、現在では、人権問題は国内問題ではなく国際問題として扱われるようになっています。 一方で、人権侵害について、国際社会がまとまることも期待できません。第二次世界大戦終了後もしばらくは、国際社会の意図とは主として欧米諸国の意図でした。現在では、欧米以外の各国の影響力が増しています。国連等で人権侵害を問題にすれば、自らにも火の粉がかかるかもしれないと考え、問題にしたくない国は多いのです。 だからと言って、人権侵害を放置して良いわけではありません。日本は、中国の人権侵害を避難すれば、中国から慰安婦問題等の歴史問題を持ち出され、人権侵害を行ってきたのは日本だというキャンペーンを展開されるかもしれません。また、中国でビジネスを行う日本企業に対する影響もあるかもしれません。 それでも、日本は、欧米諸国と一緒に中国の人権侵害を非難すべきだと思います。国際社会を一つにまとめることはできなくとも、人権侵害が重大な問題になるのだということを中国に理解させるためです。国際社会において影響力を持つ国が一国でも多く参加することが重要です。 中国共産党にとって、自らの統治を守ることは正義であり、そのために行われる全ての行為は正当化されます。中国共産党は、ウイグル族に対する弾圧も悪いとは思っていないでしょう。現段階で、中国に人権侵害を止めさせるためには、人権侵害を行うことが中国にとって不利だと認識させる以外にはないと思います。
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ミャンマー 軍の司令官 クーデターの正当性を主張
NHKニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
軍によるクーデターを正当化できる訳ではありません。 ただ、日本の報道は偏っているようにも思います。日本の大手金融会社の職員として、長年ヤンゴンで活動している方と電話で話した際、ヤンゴンは落ち着いていて抗議活動は目立たないし、街中に軍や武装警察の姿はなく、普通にショッピングモールに買い物に行っているという話を聞きました。 軍の懸念は、アウン・サン・スー・チー政権になってから、カチン族等の少数民族に対して全く抑えが効かなくなり、暴動なども起こっていることにあったとも聞きます。 また、軍は周到に準備していたようで、無血クーデターになりました。さらに、直ちに、テイン・セイン政権で経済改革を進めミャンマー国内でも人気があった財務大臣や中央銀行総裁を任命しています。 このような状況を見ると、ミャンマー国内は、日本で報道されているよりも、軍のクーデターに対する批判が大きくならない可能性もあります。 軍のクーデターという手段は間違っているとしても、日本や他国は、ミャンマー国内の情勢を理解した上で、軍事政権に対して民主化への回帰を求める必要があると思います。そうでなければ、ミャンマー軍事政権にもミャンマー国民にも響かない可能性もあり、そうなると反発だけが残るかもしれません。
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米 バイデン大統領 中国やロシアに懸念 同盟国との連携強化
NHKニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
バイデン政権が中国に対する懸念を表明し始めたことは、日本等の同盟国が米政権に上手く働きかけたことも要因の一つでしょう。 バイデン政権が同盟国を重視するのは歓迎すべきことである一方、バイデン大統領は米国の国防予算を削減すると見られており、同盟国に対する負担増加の要求はトランプ政権よりも厳しくなる可能性もあります。 また、民主党は伝統的に自由、人権、民主主義といった価値を重視する傾向にありますが、これに違反した国に対して効果的な圧力をかけるかどうかは別問題です。 バイデン政権は、「中産階級のための外交政策」というスローガンを掲げています。外交政策も、米国内の中産階級の利益になるように決定されるということでしょう。このようなスローガンを掲げることになったのは、エスタブリッシュメントに属するバイデン氏が、エスタブリッシュメントがトランプ氏に敗れた経験から、中産階級を取り込むことが大統領選挙で勝利する鍵になると考えたからでしょう。 ただでさえ、米国の是々非々外交は中国が望むところです。また、「中産階級のための外交政策」は下手をすれば、バイデン版「アメリカ・ファースト」になる可能性もあります。 もちろん、バイデン大統領やその政権が悪いというのではありません。民主主義的手段によって米国民が選んだ指導者を、他国が良いとか悪いとか言うことは適切ではありません。各国とも自国の利益を考慮するのは当然ですし、日本が、米国の政策が日本にとって有利だとか不利だとか言うことも日本の利益を基にしている訳です。 日本は、バイデン政権がどう出るかを待っているだけではいけないでしょう。他の米国の同盟国と協力して、バイデン政権が国際秩序の維持、地域の安定のために具体的な行動をとるよう促していく努力が必要だと思います。
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米大統領報道官「対中政策変わらず」強調 「戦略的忍耐」に言及も
産経ニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
対中政策が固まらない内に、バイデン政権が「対中政策は変わらない」という強い姿勢を示すことが、米国内の支持を得るためのリップサービスに終わらないかという懸念を残します。 中国側は、バイデン政権の対中政策が固まるのは2021年秋以降になると認識しているようです。バイデン政権の喫緊の課題が、コロナウイルス抑え込みと経済政策であり、関心が気候変動問題にあるからです。 中国は、それまでの間に「能動的に動く」ことができれば、米国が対中政策を固め、中国に対応しようとした際に、すでに米国に対して優位なポジションをとれるとも言います。 戦略的忍耐という言葉を聞いて、中国は、米国がすぐに中国に対して新たな圧力や政策をとることはないと認識したでしょう。一方で、バイデン政権がトランプ政権がかけた経済制裁等をすぐに覆すこともないでしょう。議会を含む米国内への配慮もありますし、そもそも対中強硬政策がバイデン政権の優先事項ではないからです。 バイデン政権は、中国に対して表面上は強い態度を示しながら、実質的な政策では、新型コロナウイルス対策、気候変動問題、イランの核問題等の領域で中国に協力を求めるかもしれません。それは、中国の思惑どおりのストーリーでもあります。中国の有識者は、現段階では、米中関係が「競争+協力」、「競争主導」、「競争紛争」という三つの型のどれかになるだろうとし、米中両国は「競争+協力」型を追求すべきであると言います。 中国は、すでに、米中関係の「競争」はなくならないと認識しているのです。これまでのように「米中関係に対立はない」と対立・競争を否定してきた中国は、もはや存在しません。経済力や軍事力を高めた中国は、米国が軍事力さえ行使しなければ、米国の圧力に耐えて競争できると考えているのです。 米中関係は、トランプ政権の時代より複雑さが増すでしょう。現段階でのバイデン政権の発言に踊らされることなく、米国がどのような対中政策をとっていくのか、中国がどのように対応するのか、慎重に見極める必要があります。
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米政権、中国に圧力停止を要求 台湾との関係強化も表明
共同通信
尖閣諸島に安保条約適用を確認 日米防衛相が初めて電話会談
共同通信
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