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スペースXを追撃する「3Dプリンターロケット」が700億円調達
Forbes JAPAN
小野 雅裕NASA Jet Propulsion Laboratory 技術者・作家
まずそもそもなんで3Dプリンティング(additive manufacturing、足し算式製造法とでも訳しますか)が革命的か説明しましょう。 一昔前は、工場で生産される素材というのは、平べったい鉄板だったり丸い断面のパイプだったりでした。そういう単純な形の部品をボルトや溶接でつなぎ合わせて、エンジンなどの複雑な装置を作ったのです。単純な形の組み合わせで作らなければいけませんから設計に制約が多く、最適な形にはなかなかできません。さらにボルトなどの重量もかさみ、溶接した箇所は弱点にもなります。部品点数が増えるとコストやリスクも上がります。 Additive manufacturingより一世代前の革命はSubtractive manufacturing(引き算式製造法)と呼ばれるものでした。大きな金属の塊から自動で任意の形を削り出します。引き算で作るからこの名前。この方法ならCADで作った好きな複雑な形をそのまま作れますし、部品点数も減ります。が、最初に大きな塊を準備しなくてはいけないのが難点。 そこに出てきたのが3Dプリンターを用いる足し算式。ゼロから足して形を作っていくのでこう呼ばれています。最初はおもちゃだったのですが、あっという間に技術が成熟して、強度が求められる部品も作れるようになりました。 ロケット・エンジンはもともと非常に部品点数が多く複雑なマシン。3Dプリンターにはもってこいということで、3Dプリンティングを応用することは結構前から行われていました。まあでも普通は部品レベルでの応用です。昔なら板やチューブをボルトでつないで作っていた部品を一体成型するのです。 で、このRelativity Spaceの何がクレイジーかって、ロケット丸々3Dプリンターで作ると言っている点です。まあ一度にプリントするわけじゃないでしょうが、しかしロケットってエンジン以外は基本的にタンクと配管で、そう複雑なものでもありません。それも含め全て3Dプリンティングすることにどれほどのメリットがあるのか?しかも再使用するなら製造コストにそこまでセンシティブでもないはず。僕のイマジネーションが足りないだけかもしれませんが、もしかしたらovereigineeringかもしれませんね。あるいは宣伝文句なだけかもしれません。でももしかしたら本当に革命を起こすかもしれません。
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約30年ぶりに金星めざすNASAの探査機 謎は解明されるか
natgeo.nikkeibp.co.jp
小野 雅裕NASA Jet Propulsion Laboratory 技術者・作家
非常にざっくりいえば、Davinci+は金星大気に突っ込んでパラシュート効果中に大気成分を観測するミッション、Veritasは合成開口レーダーを金星軌道に飛ばして高解像度地形マップを作るミッションです(金星は雲が厚くて地表が見えないのでカメラは使えない)。さらにざっくり言えば前者は1978打ち上げのパイオニア・ビーナス・プローブの、後者は1988年打ち上げのマゼランの現代版です。言うまでもなくこの40年で技術が大幅に進歩したので、同じミッションでもアップデートされた観測機器を飛ばせば大幅な観測精度の向上が期待できます。 一方、選ばれなかったIo Volcano ObserverとTridentもそれぞれガリレオとボイジャーの、目的を特化させた現代版といえます。そしてイオとトリトンもそれぞれ2003年、1989年以降探査機が訪れていません。つまり、長い間NASAから「忘れられていた」対象であることも同じ。じゃあなぜ、今回金星が選ばれたか? 以下、僕の完全なる邪推です。 端的に言うと、バランスを取ったのだろうな、と。 まずイオ。実は、いま木星軌道にいるJunoがミッション目的だった木星の探査を終え、延長ミッションでその衛星のガニメデ、エウロパ、イオを探査します。サイエンティストによるとJunoに搭載された観測機器ではIVOの目的は達成できないとのことでしたが、ある程度の成果は見込めるのでしょう。さらには数年後に公募がある中型プログラムのNew Frontiersにも、イオへのミッションが候補にはいっています。 続きはあとで
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