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【実録】社員が止められなかった「疑惑のがん検査」
NewsPicks編集部
【ゼロから学ぶ】がん治療の最先端はどこまできたのか?
NewsPicks編集部
押川 勝太郎宮崎善仁会病院 腫瘍内科医YouTuber
1. 実は分子標的薬も免疫チェックポイント阻害薬も広義の「抗がん剤」 昔は世界中からあらゆる物質を集めて抗腫瘍作用+安全性確認→がん患者の生存期間延長を確認する作業の連続でしたが、実際に保険認可される確率は3万分の1というぐらいの効率の悪さでした。 そこで各種がん細胞の増殖シグナルを発するルートを特定して、それにあわせて化合物や抗体を合成する手法で作られたのが「分子標的薬」です。つまり従来の抗がん剤を古典的抗がん剤とすると、スクリーニング方法が違うところに意味があるわけです。 免疫チェックポイント阻害薬もそういう意味では「分子標的薬」です。しかし実際の製品ボトルには「抗悪性腫瘍薬」と記載されています。 結局全部広義の「抗がん剤」なのです。 2. 非小細胞肺がんのように日本人の場合半分ぐらいが個別の分子標的薬が見つかるバイオマーカーがあるがん種もあれば、膵がんのようにほとんど見つからない(数%)こともあります。がん患者全体では今トレンドの分子標的薬の恩恵を得られない患者さんがまだまだ相当数いるので、同じがん種でも格差を感じてがっかりする人も少なくありません。 3. 古典的抗がん剤はまだまだずっと大きな役割を果たしていく勢いで、むしろ分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬との併用がさらに生存期間延長を図れることがわかってきています。 4. 免疫力を上げたら良いと思いがちですが、アトピーも花粉症も免疫力が暴走しておこるものです。世界の医薬品売上トップは免疫力を下げる抗リウマチ薬の「ヒュミラ」です。適正な免疫力を保つことが重要ですね。
2019年 世界で最も売れた医薬品は
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/18493/
 5. 光免疫療法は局所療法としての効果は確かだと思いますが、マスコミが遠隔転移にも効果あると過剰に宣伝しておかしくなりました。実は遠隔転移がん患者へは臨床試験も始まってません(免疫チェックポイント阻害薬との併用試験はあります)
過大な期待を持っているがん患者さん達をがっかりさせる問題点を当方の動画で解説しました。国内治験担当医の田原信先生の患者さんとの質疑応答が大変興味深いです。
光免疫療法大いなる期待とギャップ・質問回答#34
https://youtu.be/SKrmRceUkH0
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