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【新型コロナ】インドの新規感染者と死者、1日当たりの最多を更新
Bloomberg
高橋 義仁専修大学 商学部教授
WHOは、莫大な費用を投じて研究開発に成功した企業が有する医薬品の特許を一時的に停止し、いわゆるジェネリック・ワクチンの製造を促進するような世界的な取り扱いを求めていました。これにワクチンの特許を持つ先進国は反対していました。(2021年3月6日 NHK) 今回、世界で広く使われているワクチンメーカーであるファイザー社、モデルナ社、J&J社の本拠がある米国が「特許保護除外」を支持したことは極めて異例です。他に、世界規模でのワクチン供給を支えている、英国、中国、ロシア、インドの動向は伝えられておらず、実現は不透明ですが、米国が賛成にまわるということのインパクトは非常に大きく、製薬企業の収益予想に大きな影響を与える可能性があることから、先行する企業の株価には大きなマイナス要因になります。 ただ、企業が許可して、無尽蔵にコピー品を作らせるような技術を公開するわけではありません。あくまでも特許によって保護されている基本技術を他企業が使えるようにするという意味合いですので、他企業に応用技術がなければ、開発は難しいということになります。また、このようなことが実現すると、企業としては、「特許を出願しないほうが得策」との考え方がさらに広がるでしょう。 研究成果(特許)の強制的無償提供化の流れが既成事実化すると、どこかが開発した医薬品をコピーすればよいと考える企業が増えるため、研究開発が滞り、結果としてイノベーションが滞ることになるという考え方がある一方、特許でいったん保護されるとその領域のイノベーションが滞ることになるという考え方があります。 生命科学領域では、米国がかつても、「研究成果保護への反対」に回ったことがあります。1991年に米国NIH(アメリカ国立衛生研究所)は、ヒトの多数の遺伝子断片配列を研究資源として囲い込むために特許出願しました。また、1999年には、米セレラ・ジェノミクス社が、世界で最初にヒトの全遺伝子配列を解析し、これを有料のデータベースとして販売しました。 この「研究成果囲い込み」の行動に対し、「先端・汎用技術の囲い込みは今後研究の停滞を招く」として、米国の特許当局や政府に近い研究グループから批判が起こり、最終的に研究成果を無償提供させられています(もとより、この場合、研究費の大元には政府が関与しています)。 ※同種報道と同じコメントです。
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米、コロナワクチン特許の放棄を支持 バイデン大統領が表明
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
WHOは、莫大な費用を投じて研究開発に成功した企業が有する医薬品の特許を一時的に停止し、いわゆるジェネリック・ワクチンの製造を促進するような世界的な取り扱いを求めていました。これにワクチンの特許を持つ先進国は反対していました。(2021年3月6日 NHK) 今回、世界で広く使われているワクチンメーカーであるファイザー社、モデルナ社、J&J社の本拠がある米国が「特許保護除外」を支持したことは極めて異例です。他に、世界規模でのワクチン供給を支えている、英国、中国、ロシア、インドの動向は伝えられておらず、実現は不透明ですが、米国が賛成にまわるということのインパクトは非常に大きく、製薬企業の収益予想に大きな影響を与える可能性があることから、先行する企業の株価には大きなマイナス要因になります。 ただ、企業が許可して、無尽蔵にコピー品を作らせるような技術を公開するわけではありません。あくまでも特許によって保護されている基本技術を他企業が使えるようにするという意味合いですので、他企業に応用技術がなければ、開発は難しいということになります。また、このようなことが実現すると、企業としては、「特許を出願しないほうが得策」との考え方がさらに広がるでしょう。 研究成果(特許)の強制的無償提供化の流れが既成事実化すると、どこかが開発した医薬品をコピーすればよいと考える企業が増えるため、研究開発が滞り、結果としてイノベーションが滞ることになるという考え方がある一方、特許でいったん保護されるとその領域のイノベーションが滞ることになるという考え方があります。 生命科学領域では、米国がかつても、「研究成果保護への反対」に回ったことがあります。1991年に米国NIH(アメリカ国立衛生研究所)は、ヒトの多数の遺伝子断片配列を研究資源として囲い込むために特許出願しました。また、1999年には、米セレラ・ジェノミクス社が、世界で最初にヒトの全遺伝子配列を解析し、これを有料のデータベースとして販売しました。 この「研究成果囲い込み」の行動に対し、「先端・汎用技術の囲い込みは今後研究の停滞を招く」として、米国の特許当局や政府に近い研究グループから批判が起こり、最終的に研究成果を無償提供させられています(もとより、この場合、研究費の大元には政府が関与しています)。 ※同種報道と同じコメントです。
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WHO ワクチン生産拡大へ“知的財産権の保護を一時停止に”
NHKニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
WHOは、莫大な費用を投じて研究開発に成功した企業が有する医薬品の特許を一時的に停止し、いわゆるジェネリック・ワクチンの製造を促進するような世界的な取り扱いを求めていました。これにワクチンの特許を持つ先進国は反対していました。(2021年3月6日 NHK) 今回、世界で広く使われているワクチンメーカーであるファイザー社、モデルナ社、J&J社の本拠がある米国が「特許保護除外」を支持したことは極めて異例です。他に、世界規模でのワクチン供給を支えている、英国、中国、ロシア、インドの動向は伝えられておらず、実現は不透明ですが、米国が賛成にまわるということのインパクトは非常に大きく、製薬企業の収益予想に大きな影響を与える可能性があることから、先行する企業の株価には大きなマイナス要因になります。 ただ、企業が許可して、無尽蔵にコピー品を作らせるような技術を公開するわけではありません。あくまでも特許によって保護されている基本技術を他企業が使えるようにするという意味合いですので、他企業に応用技術がなければ、開発は難しいということになります。また、このようなことが実現すると、企業としては、「特許を出願しないほうが得策」との考え方がさらに広がるでしょう。 研究成果(特許)の強制的無償提供化の流れが既成事実化すると、どこかが開発した医薬品をコピーすればよいと考える企業が増えるため、研究開発が滞り、結果としてイノベーションが滞ることになるという考え方がある一方、特許でいったん保護されるとその領域のイノベーションが滞ることになるという考え方があります。 生命科学領域では、かつて1度だけ、米国が「研究成果保護への反対」に回ったことがあります。1991年に米国NIH(アメリカ国立衛生研究所)は、ヒトの多数の遺伝子断片配列を研究資源として囲い込むために特許出願しました。また、1999年には、米セレラ・ジェノミクス社が、世界で最初にヒトの全遺伝子配列を解析し、これを有料のデータベースとして販売しました。 この「研究成果囲い込み」の行動に対し、「先端・汎用技術の囲い込みは今後研究の停滞を招く」として、米国の特許当局や政府に近い研究グループから批判が起こり、最終的に研究成果を無償提供させられています(もとより、この場合、研究費の大元には政府が関与しています)。 ※同種報道と同じ内容です。
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企業統治の指針に「人権尊重」明記 金融庁・東証
日本経済新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
企業の社会的責任(CSR)を果たしていない企業にはビジネスに参加させない姿勢で臨んでいくという意思の表れで、歓迎すべきことだと思います。類似の取り組みには、消費者運動(消費者による購買のボイコット)やISO(国際標準化機構)マネジメントシステム規格による様々なコンプライアンス遵守の認証制度、温室効果ガスの排出権制度の制定などがあげられるでしょう。 企業は「企業のため」という意識のもと、公害の隠蔽、汚職、優越的地位を利用した取引、奴隷的強制労働や児童労働の利用など、法律の違反やモラルにかける行為を多数してきました。本来、企業組織のモラルが高ければよいのですが、企業組織に倫理を求めることは、個人に求めるよりもはるかに難しい性格をもつため、企業の自主性に任せても解決しないことが多くあります。規制の制定等、外部からの力がなければ正常化できないことは、明らかですので、歓迎すべきことだと思います。 立場がかわれば善悪の判断が異なる場合があります。日本は中国のウイグル問題を重視しますが、ミャンマーの問題についてはすでに関わっている日本企業が多いからか、静観を決め込んでいます。自国や友好国の問題行為には甘く、敵対する国の問題行為には厳しい態度をとることなどへの懸念もあります。
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コロナ犠牲者が残した“最後のLINE”
TBS NEWS
高橋 義仁専修大学 商学部教授
記事を読んで、今の日本では結構普通のことだから、あらためて気を付けないといけないと思いました。 関東地方のとある地方に、夜間(急患)診療の仕組みがあります。病院の一角を公的な医療施設が提供し、診療は行政から委託を受けた地元医師会が行っています。そこでは、他の医療機関の経営への影響を最小限にすべく作った申し合わせにより、「1日分だけの投薬だけの対応に限る」となっており、検査を行う体制もありません。結局のところ、翌日、休日診療を受け付けることになっている当番病院に行くように指示されます。 コロナの影響により、休日診療の当番病院は、通常外来担当と発熱外来担当に分かれていますが、発熱外来は県内にごく少数しか設置されていません。受診者数を絞るための工夫でしょう。「医師会の当番が来ない限り、熱のある患者は診ない」(当番がまとめて診る)がこの地域の方針になっているようです。 以上は、記事と同じ年末に経験した話です。このようなやり方をしていたら、自力で診療施設を見つけられない方は命を落とす可能性は高くなり、「病院のはしご」で感染拡大の恐れもあります。これがコロナ禍での行政のシステムであることに疑問を感じてはいます。 残念ながら、医療崩壊している地域でなくても、現在の医療体制は大体こんな感じです。自分の身はできるだけ自分で守るように行動するしかなさそうです。
155Picks
セブン前に「仮セブン」開店 契約解除問題で本部側 大阪
産経ニュース
高橋 義仁専修大学 商学部教授
コンビニエンスストアのフランチャイズ契約については、本部に対し有利な契約となっていることからかねて社会問題になっていました。記事にもあるように、フランチャイジー(加盟店)の本人や家族の深刻な事情があったとしても一切の休業や時短営業を認めない冷酷な本部の対応、フランチャイザー(本部)が廃棄コストを負担しない中での見切り販売の禁止と賞味期限切れ食品廃棄の強制など。 当元加盟店舗らの問題提起が、これら問題を世間に知らしめるきっかけになりました。その後、本部側は渋々ながら、少しは本部側が加盟店の事情を汲むようになり、多少は食品ロスを減らすことにも理解を示すようになったことは、当元加盟店らの「貢献」でしょう。 しかしながら、基本的には「契約に基づく」ところ、これを行わず、契約解除されても退去せず、当元加盟店舗は「契約解除を無効」とする訴訟を提起し、居座り続けているというものです。こうなってしまうと、裁判を経ずして退去をさせることはできなくなりますが、土地は本部の所有物のようで、その土地に本部が新たに別店舗を建てたことについては、法的な問題もないでしょう。 「地域住民らが1日も早い再開を求めている」という本部のコメントは、詭弁と思えなくもないですが、契約解除が無効として退去しない「占拠者」に対しては、このような対処が効果的だと思えます。 元加盟店店主と本部は長年紛争していますが、最近は「なるほど」と思えるような事情が報道されているわけでもなく、単に反発しているだけに見えてしまうことから、世間からもあまり同情を集められていないように思えます。 かつて、本部有利な契約をいかなる事情があろうとも遵守させる本部の強行には、世論が疑問を投げかけましたが、加盟店の主張がすべて正しいわけでもありません(納得して契約したとみなされるわけですから)。早く決着がついてほしいと思います。
227Picks
経済安保の担当役員設置、政府が主要企業に要請へ
日本経済新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
経済安保の仕事は「政府」が行うのに対し、企業には、(企業へ出資者=所有者である)株主を主権者とする中での社会的責任を果たすコーポレートガバナンスとCSRが求められることは言うまでもありません。 また、企業にはダイバーシティ(多様性)が求められますが、これの意味するところは、多様なステークホルダー(利害関係者)の視点で不適切な(視野の狭い)リスクマネジメントを回避し、企業成長の示唆を得るということが主眼おかれているはずです(株式会社の形態をとる場合は、この考え方が本筋から大きく逸脱することはあり得ません)。したがって、外国人の出資比率が高く、グローバルな企業では、ダイバーシティの観点からも「外国人」が役員に名を連ねることは、当然と言えます。 企業に外国政府、外国企業、外国人が出資している場合、取締役の本来の責任「(会社=株主に対する)善管注意義務」が優先されるはずです。外国人の出資が、その外国との結合関係を意味するので、安保上の理由から出資を制限(禁止)するという考え方は当然かもしれません。しかし、外国人投資家にしてみれば、出資し議決権を保有していても口が出させないのは異常で、法律上も認めれられません。(市場での購入を制限するには、外国籍購入不可か、上場廃止が選択肢になります) 従って、外国からの出資を受けている企業に、安保を理由として大きな制限を加えることは難しいはずです。例えば、役員がこれを推進し(政府の利益に協力し)、企業の成長に悪影響を与えた場合、利益を害した株主から「株主代表訴訟」を起こされることがあり得ます。従って、記事中の「経済安保の担当役員」とは何をする人か、位置づけが見えません。 おそらくこの役員は「政府との連絡係」という位置付け以上のことはできないはずで、経済安保は重要ですが、このような企業には「外国からの出資を認めない」という源流からの対処が不可欠でしょう。日本ムラの論理を、グローバル企業に求め、言うことを聞かなければ社会的に制裁を加えることが目的だとしても、株主や外国に歓迎されれば、その動機も帳消しでしょう。 企業をM&Aしたり、企業に出資することは、入手したい側(例えば外国企業)が経営資源を早期に入手したいから行うわけです。日本企業の外国企業への出資も同じ理由で行われます。理にかなった対策を行わないと、実効性が伴わないと思われます。
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ワクチン接種はいつ?=日本企業、治験が壁―新型コロナ
時事通信社
高橋 義仁専修大学 商学部教授
記事に書かれている点は、前から指摘されていたことで、早期に感染蔓延地域で臨床試験を行うなどの対応が必要でした。現時点では、認可に必要な臨床試験は、さらに厳しくなっています(ワクチン普及のため)。大規模に試験が実施できる最終のタイミングに近づいていると思います。 日本で臨床試験をするなら、実施できる条件は、(1) 対象薬を(偽薬ではなく)既存の日本で承認されているワクチンとすること (2) 日本で集団接種をする前に試験のエントリーを適切な人数をそろえること を満たす必要があると思います。 (1) についてはエントリーをどうするかが問題で、治験に参加したい方は早く免疫を獲得したいという「慎重派」が多いため、臨床試験対象のリスクを負ってどのように参加者を募るかが課題です。また、政府の完全管理下にある「対照薬ワクチン」をどのように治験用に振り替えてもらうか、折衝が必要になります。 (2) については、外国のように感染率が高くない現状では、外国での有効率の差が出にくく、ファイザー製ワクチンやアストラゼネカ製ワクチン等の臨床試験を外国で実施した際には3万人以上でしたが、日本ではこれよりもはるかに多くの症例が必要になります。ここで、対照薬接種者で相当人数の感染が発生した上で、試験薬の感染者がどの程度かという検討が必須です。 日本企業は、中和抗体の変化があれば認可をお願いしたいという要望をしているようですが、認めた場合、臨床試験の「有効率データなし」となり、医薬品の試験で「臨床効果の確認」という大原則を無視した認可となります。 日本が認可したとしても、その後世界が承認することはまず考えられず、あくまで日本国内向け限定で、超特例的・超法規的に使うということになりますが、すでに世界のワクチンが発売されており、今後日本の臨床試験に世界が疑問符をつける原因になるため、難しい選択肢だと思います。 KMバイオ(2月18日) https://newspicks.com/news/5627335?ref=user_1310166 第一三共(3月11日) https://newspicks.com/news/5678676?ref=user_1310166 塩野義(3月16日) https://newspicks.com/news/5690804?ref=user_1310166
105Picks
女性役員ゼロに「ノー」 運用会社、企業に監視厳しく
日本経済新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
ファンドが主導して要件を設定、間接的な企業統治を狙っています。海外(特に米国を対象として)の大企業の取締役の顔ぶれを分析すると、女性が入っていることは当然で、他に次のような特徴があります。 CEO以外は社外取締役で構成される コーポレートガバナンス(企業統治)の視点からは当然「そのようになる」との考え方で、株主の視点からの経営となるよう株主総会で選任する取締役には業務執行を「取締る」役割を担うのは社外出身者がよいとの考え方から、CEO以外は全員社外役員の企業が多数を占めます。一方、企業の幹部は業務執行に専念します。 取締役のメンバーは本当に多様 性別は1つの要件であって、それ以外の視点でも多様性(ダイバーシティ)を確保しています。企業の発展のための外部アドバイザーとしてのメンバー、消費者に誤ったことをしないことを担保するために(社会的責任CSRの視点を取り入れるために)、企業と利害関係が対立するようなメンバーを候補者に選び、「多様性、公平性」をアピールすることに意義をもたせていることが特徴的です。 製薬企業の例では、前者としてベンチャーキャピタル社員、バイオ医薬研究者、IT企業社員など、後者として、病院医師、患者団体役員、広告会社社員、大学教員などが取締役に選任されています。このようなメンバーに性別、人種を分散させています。 企業の取締役は、「委員会委員」という位置付けのため、兼職が普通です。日本では、行政の「委員会委員」は兼職が多いはずですが、それと類似の形態です。日本の会社法でも、本来の取締役の役割は、米国と同じですが、なかなかそのような運営ができていません。 記事では、「社内から昇格させて役員にする」との記載がありますが、社員と役員は別物であるばかりでなく、社員出身者では会社の「取締り」が行いにくくなり、多様性も確保できませんので、米国でこの例はほとんどありません。ドイツでは、経営協議会(雇われている方が入る団体)から企業の役員(監査役)に入ります。この形態も多様性を確保する優れた方法と言えます。 「企業が社会の公器である」ことは言うまでもありませんが、これを示すためにアクションをとることが重要と考える欧米の企業は、日本とは違う次元にあります。こうした国では、当然に女性が取締役のメンバーに名を連ねますが、それだけでは話題にも上りません。
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新型ワクチン投与量10分の1以下 米新興、日本で治験へ
日本経済新聞
高橋 義仁専修大学 商学部教授
米国のバイオベンチャー(VLPセラピューティクス社)が臨床開発の対象先として選んだのが(臨床試験を行いにくい)日本というのが意外との印象を受けました。しかし、日本での医薬品開発が進むと、開発技術の蓄積につながり、非常に望ましいことだと思います。 現在の前臨床試験で動物レベルの有効性・安全性が確認できると、臨床第1相試験に進みますが、健康な成人男子に対して、特に安全性上の問題点の確認を中心に有効性の確認として中和抗体が上がることを見るでしょう(このステージでは感染抑制までは確認できないと思われます)。 第1相以降は、日本で行うか否かは書かれていませんが、第2相試験では少数の患者で有効性と安全性の確認、第3相試験では大規模での臨床試験を行います。ファイザー社製の例と同じなら、3万例以上の症例で偽薬(プラセボ)との無作為割り付けの二重盲検試験での臨床試験を行い、実際に発症率減少を確かめる必要があります。 現在は、効果的なワクチンが開発されていますので、偽薬(プラセボ)を比較対象とすることはおそらく倫理的に認められませんので、第2相以降は現在使用されているワクチンとの比較になると思います。ここで、非劣勢(負けないこと)が承認の最低基準になります。これを、ワクチン未接種の方に試験をしなければいけない条件が付くなどと、ハードルが上がっているため、多くの日本企業が日本での臨床開発の継続に苦労しています。 当ワクチンは、mRNAタイプとのことで、世界で現在発売されているものとしては、ファイザー製やモデルナ製が、開発中のものとしては、独キュアバック製、仏サノフィ製、日本第一三共製、英インペリアル・カレッジ製などがあります。 記事からは、現在前臨床試験(動物試験)の途中ということで、ワクチン開発はこのステージであれば世界で数百以上が参入しているものとみられます。臨床第2相以降(特に第3相)が大変な費用と時間がかかります。この米国バイオベンチャーの創業者が日本人ということと、製造する場合は日本企業(富士フィルム)が担当するという内容ですので期待を含めて大きな扱いがされていますが、現在のところは開発競争に新しく加わった企業という認識です。
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「若者なぜ外出」東京都が調査 「緊急事態」の渋谷・新宿・原宿
FNNプライムオンライン
高橋 義仁専修大学 商学部教授
当初見出しを見たところ、アンケートの形態をとった「注意喚起」だと思いました。記事の本文を読めば、本当にアンケートをしたかったように思えます。結果に多少ばらつきがあったとしても、とるべき対策は変わらないと思われます。従ってアンケート自体にあまり意味はなく、単に危険な行為になりますし、感染した場合、自身が医療資源を使ってしまいますので、慎重に検討いただいたほうがよろしいかと思います。 国の指導により、対面講義は多くの大学で広く行われています。学ぶために対面方式の講義が効果的であることは、大変理解できますので反対したくありません。もちろん対面の講義では広い教室を使って換気に気を付けています。ただ、それ以上の対策はしていない大学がほとんどだと思います。 現状を申し上げると、多くの大学で、教室内での感染者が度々確認されています。しかし、プライバシー保護を優先するとの理由から、どの講義、どの教室で発生しているかは明らかにしていません(感染者と同教室だった程度では学生に連絡はありません)。 現在は、新型コロナ発生を逐次気にしないようなムードになっており、「感染者発生」程度ではキャンパス閉鎖の措置は取りません(当然、本人は出席禁止ですが)。そういう現状ですので、大学生には、自宅と大学の往復のみとし、それ以外の場所に出歩かないように強く願いたいです。
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米モデルナ製ワクチンが関空到着 「接種センター」で使用へ
共同通信
高橋 義仁専修大学 商学部教授
接種の準備が着々と進んでいることについて「大いなる朗報」です。当コメントでは、「歓迎」で終わらせずに深堀りします。 承認していない医薬品の輸入や、承認されてすぐに接種体制に入れる準備を「審査結果次第では無駄になるかもしれない」ことを覚悟の上で行うなら意味があります。しかしながら、「承認ありき」がすでに既定路線なら、責任の所在があいまいになります。審査は薬事・食品衛生審議会が既定の基準に沿って行います。医学・薬学的専門知識をもつ「外部専門家」が政治判断と切り離して、正しい判断をおこなうために設けている意図があります。今回の場合、「審議会」はどのように機能するのでしょうか。もちろん、提出されたデータに基づき、「承認すべき」との付記意見を出せるならその危惧はありません。 法治国家としては、法律を変えることが先、変えた法律に従って運用することが後である必要があるので、どのような手続きを踏むのか、大変気になります。ファイザー製ワクチンの承認でもかなりの特例的判断を使っていましたが、今回のケースは、そのはるか上を行く可能性があります。 当ワクチンは、現在日本での臨床試験が済んでないと思われます。現行法規に則るためには、今後、(1) 日本での臨床試験の終了 (2) データの集計・分析 (3) 薬事・食品衛生審議会での審査 (4) 承認 の順序でのクリアが必要です。(今も必要です) あと20日程度で(1)-(4)が首尾よく終わるのか、薬事・食品衛生審議会委員が責任を負って(1)と(2)は不要とする(法規に基づかない)付記意見をもって承認するのか(負うでしょうか?)、「審議会」では結論出せずと判断するも政府が承認権限をつかって承認するのか、緊急的に(1)-(3)を不要とする法律を緊急首相令のような形で緊急につくるのか(できるのでしょうか?)非常に興味深い内容が含まれています。 緊急事態に対応する為の薬事行政の仕組みづくりの必要性は、従来から指摘されていましたが、にわかに問題がクローズアップされています。関連事項を昨日の記事でコメントしています。 「ワクチン、治験待たずに許可 緊急使用へ22年にも法改正」 https://newspicks.com/news/5807502?ref=user_1310166
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日本向けは計5230万回分 EUがワクチンの輸出許可
朝日新聞デジタル
NewsPicksで振り返る、4月のニュースまとめ
NewsPicks CurationTeam
高橋 義仁専修大学 商学部教授
編集デスクが取り上げた「4月のトップニュース」のひとつに東芝のストーリーが入りました。確かに東芝は、「物言う株主のアクション」を受け、それを抑えたいがための非上場化への動き(経営陣同意の上での友好的買収提案)、さらには取締役会での否定的反応を受けた代表取締役の取締役自体の退任と、慌ただしい1か月だったと思います。 「企業は株主のもの(コーポレートガバナンスの基本概念)」、同時に「社会の一員の中で調和を取ること(企業の社会的責任 =CSR の基本概念)」という2つの使命を背負っています。経営者の役割は、株主からの指名を受けて「株主の代理人」としてこれらを実行することです。 特定株主の理不尽な要求は拒絶すればよいのですが、それは株主や社会全体に利益がない場合に限られますので、説明責任が伴います。東芝で4月に起こったことは、「株主」や「社会」に説明責任を果たしたと言うにはほど遠かったと感じました。 今後、どこかからあらためて買収提案があるかもしれませんし、株主との対話を避けたいなら自主的な上場廃止も検討すべき選択肢だろうと思います。一方、東芝の扱う事業の特徴(原子力、軍事)に関する、外国人の株式取得をどうするかということも曖昧ですので、(こちらは政府の責任ですが)積み残している課題は多いと思います。引き続き目が離せないニュースになりそうです。
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モデルナ、新型コロナワクチン生産増強へ 22年は最大30億回分
Reuters
高橋 義仁専修大学 商学部教授
モデルナ社のワクチン計画生産計画は、2022年、最大30億回分との報道です。2021年の生産量は8億─10億回分ですので、かなりの増産体制を敷く計画です。 記事中、「新たなデータが、冷蔵庫の温度で最長3カ月、安全に保存できることを示し、冷凍設備がない地域でも使用可能になる」の部分は、ファイザー社製ワクチンが超低温(-70度以下の冷凍保存)を必須としていることへの差別化できる部分ですので、この企業発表で強調されています。 記事中、「現在の投与量は100マイクログラムだが、将来は50マイクログラムで済むケースも出てくる可能性がある」との部分も注目に値します。臨床試験で有効性等を確認せずに投与法の変更ができるはずがないため、新たな試験を計画しているか、実施中ということを意味しています。現在のモデルナ製ワクチンの認可された用法・容量は、「1カ月の間隔を空けて 2 回に分けて(それぞれ 0.5 mL)筋肉内に投与する」となっています。モデルナ製ワクチンは、液体のまま凍結した性状です。記事中マイクログラムという訳が誤訳(正しくはミリグラムの可能性)であるとするなら、新たに1回接種で完結する方法を検討していると読めます。 ファイザー社の生産計画は、21年の世界生産が23億-24億回分、生産ペースを第4・四半期までに年間30億回分に引き上げ、22年も年間30億回分の水準を維持すると報道されていました。 https://newspicks.com/news/5680370 両社のワクチンで2022年度は30億人分(60億回接種)を賄うという計画で、これまで報道されている有効率(ともに約95%)を考慮に入れると、世界規模でレベルの高い防疫体制が期待されます。両者ともmRNAタイプのワクチンを製造しており、共に世界の多拠点で製造しているものの、米国企業です。
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