Picks
76フォロー
4926フォロワー
絶大なSHEIN人気…そもそも、日本の若者の洋服はいつからファストファッションばかりになったのか
酒井 聡㈱ニューロープ CEO / PIIF 准教授 / 純文学小説家
何だか10年前の記事を読んでいるような感覚に陥りました。コメンテーターの方はSHEINで買い物したことあるんだろうか…。
「商品のテイをなしてないほど低クオリティな服」が、あえて記事の分類に当てはめるのであれば赤でも青でもない元黒文字系にめちゃくちゃ売れていたりします。チープであることがコスプレ的に捉えられうるからです。
雑誌が「憧れ」を規定していた当時はカップラーメンを食べ続けてでも服にお金を投じるクラスターがそれなりに存在しました。その構図が成立していないのは若者個々人のパーソナリティの問題以上に選択肢自体が大きく変遷したことに原因を求められるように思います。
2010年を過ぎたころにはボディメイクが流行り、安物の白T+ジーパンさえ着こなせる身体作りがもてはやされました。他方で青文字系は、チープな服や古着でもスタイリングでおしゃれを追求する手法に磨きをかけていきました。服そのもののデザイン性よりも、インテリアや時間の過ごし方を含めた「丁寧な暮らし」全体をデザインする価値観も社会現象となりました。それらは溶け合い境界線を失っていきます。
2000年代はモバオクで「チョキチョキ系からアメカジに変えたので全部売ります」というようなダンボール売りが散見されました。そのように雑誌の打ち出しをトレースすることが、それ以外の価値観やグラデーションを否定することが果たして豊かだったでしょうか。
ブランド服をまとうこと、高い服を求めることが「おしゃれへの意識が高い」と一概には言えないように思います。
なぜワークマンの勢いは止まったのか「ワークマン女子の強化」を危険な賭けと評価せざるをえない理由
酒井 聡㈱ニューロープ CEO / PIIF 准教授 / 純文学小説家
「危険な賭け」というのはその通りで、それはワークマンとしても承知の上で勝負をしようとしているはずです。
「ワークマン女子」はカラフルを一つのウリにしていて、例えば下記パーカーは5色展開×5サイズ展開なので1品番で25種類(SKU)の在庫を抱えています。
https://workman.jp/shop/g/g2300067621261/
店舗を増やせば発注量が増えて一点あたりの原価を抑えられ、コストメリットが得られます。一方で売れなかったときに大量の在庫を抱えるリスクを負います。出店による売上増を目指して痛い目を見た小売には枚挙にいとまがありません。
ワークマンは果たして…。
【核心】ユニクロは「リサイクル」でも稼ぐ
酒井 聡㈱ニューロープ CEO / PIIF 准教授 / 純文学小説家
ユニクロ規模でどうにか採算に乗せているような状況で、では他のアパレルや小売はどうしたら良いのかという話になります。
品番の多いアパレルにおいてユニクロさんと同様に特定のアイテムの裁断や分離回収をするための装置を開発するというのはなかなか現実的ではありません。
例えばECOMMITのようなスタートアップがブランドの垣根を越えて回収と選別の工程を担うことでスケールを担保するのが一つのアプローチとして進められています。
https://ecommit.jp/
あるいは繊維商社が特定素材のリサイクル技術を持つ企業と連携して推進するプロジェクトは方々で耳にします。展示会に行けば必ずと言って良いほど説明いただけます。
リサイクルを前提にした製造方法の標準化などで効率的に分離できる素材開発なんかも考えられるでしょう。
企業単体の動きだけではなく、業界全体で解決していけたら良いなと思います。
NORMAL
投稿したコメント