カジノの街から大衆リゾートへ、賭博収益減少でマカオが路線変更
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注目のコメント
マカオに限らず、カジノは今後、段々厳しくなるかも知れない。汚職を減らそうとか、或いはビットコインみたいな block chain もそうだけど、透明性を上げてマネロンなどを減らそうとする動きは、従来型カジノにとって逆風だろうね。
従来、中国人によるマカオでのマネロンのスキームは、マカオに中国元を持ち込み(マカオへの中国元の持ち込みは金額に制限無し)、カジノにて中国元をチップにし、そしてゲームを行わずにそのままそのチップを香港ドルの小切手に換え、フェリーで香港島に渡り小切手を香港の銀行口座に入金するというもの(出所:橘玲コラムhttp://diamond.jp/articles/-/27546?page=3)。
中国元は、中国元の海外への持ち出しと米ドルなどへの外貨両替が厳しく制限されている。また、現在中国では相続税が課されないが、貧富の差是正のため2016年にも相続税が導入されるという話もある(出所のニュースはコメント末尾にて)。したがって、中国元以外の外貨資産を持ちたい、資産を国外移転したい、相続税を払いたくないという理由を持つ中国人富裕層によるマネロン需要は、構造的になくならないどころか、今後も増大する。
私は中国の専門家でないため今後どのような動きとなるか全く分からないが、中国では構造的にマネロン/資産の国外移転のニーズがある以上、富裕層の中国人(この中には政府や軍関係者などの権力者も多いだろう)は現政府の政策に対して様々な「対策」をしてくるのだと想像する。それはマカオの次の地を作り出すのかもしれないし、反腐敗運動を推進する習近平国家主席が引退したら頃合いを見てマネロンの聖地マカオを復活させるのかもしれない。
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相続税導入関連ニュースへのリンク
・2014/12 Want China Times英語記事 http://www.wantchinatimes.com/news-subclass-cnt.aspx?id=20141229000013&cid=1103
・2013/10 WSJ日本語記事 http://jp.wsj.com/articles/SB10001424052702304676604579112623587769510