【詳報】トヨタはどうやって「5兆円」を稼ぎ出したのか
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コロナと半導体不足はトヨタにとって不幸中の幸いだったように思います。コロナによりベーシックな私的空間でも移動ニーズは底堅く、自動運転車やEVといった未来や脱炭素というテーマに負けずベーシックなニーズが強かった。半導体不足により中古車価格が上昇し、新車価格の値上げし易かった。
とはいえこの効果も一過性、中期的にオフセットされる。EVの車としての構造設計の別物さ、新たなサプライチェーンの構築、ソフトウェア化、どれも得意のカイゼンではなく変革。
車屋としての設計力、デザイン力、張達サプライチェーン力、販売力、これらはどれも世界最高峰でこれが今の時価総額50兆円を支えている。これをフルレバレッジして、後発の強みを活かして最高の車で次の10年、さらに世界を席巻して欲しいと思います。
注目のコメント
トヨタの決算は報じられている通り、凄まじいものでした。注目すべきはもちろん、なぜ5兆円も利益が上がるのかというポイント。4つの数字を掘り下げてみました。
個人的にはいくつも気になる発言がありましたが、一つはEVの市場動向について。トヨタの目標値は変えないとしつつも佐藤社長は「これまでのヒートアップが変化点に来ている」と述べました。
さらに、ソフトウェア領域では先日中国テンセントと協業を発表しましたが、きのうは将来的なバリューチェーンの中で「価値を出すのは自動車メーカーではないかもしれない」と踏み込んだ発言もありました。
なぜ今トヨタがこれほどまでに儲かりまくっているのか、そしてなぜ今「構造改革」を急ぐのかをまとめました。是非ご一読くださいませ。先日、いろんな海外企業のサステナビリティ担当の人たちと議論する機会があったんですが、トヨタが欧米自動車メーカーより環境対応で遅れているとはまったく思っていない、とのことでした。
ただ単に国際エネルギー機関IEAが描いたトランジッションのシナリオだと永遠にトヨタがナンバーワンだから、ロビイングが得意で声の大きな欧米メーカーが「EV以外はクルマじゃない」と強引にルールを変更しようと試みて、そして、一瞬トヨタが遅れているように見えただけだ、と。
そのときに話題になったのが日本で毎年開催されている『からくり改善くふう展』(https://jipm-event.com/karakuri/exh)。こういう地道なひとつひとつの絶え間ない創意工夫がトヨタをはじめ日本のメーカーの真髄だと感心しきりでした。
いま、トヨタが絶好調なのは、IEAのレポート"EV Outlook"のとおりに現実世界が動いていて、トヨタがそれに即して対応してきたことも寄与していると思います。
日本人のメンタリティとして、トヨタだけにはかつての半導体・家電メーカーのように凋落してほしくないとの思いがあるから期待も批判も大きくなると思うんですね。
いまはいいけど将来も安泰である保証はないとの声を吹き飛ばして「クルマ屋」としてのトヨタの未来に大きな期待をしています。プリウスの原価が初代の1/6というのはすさまじい。中身を知りたいくらいです。
友人が先日ディーラーを尋ねたところプリウスは1年半待ちで値引きゼロとのこと。これはもうかるなあと思いました。