全体の4割超の744自治体が「消滅可能性」 東京都豊島区は脱却も「ブラックホール型」に分類
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20~39歳の女性が減少すれば人口が減少する、というのは政府の立場からは発信しにくいメッセージ。いい方を間違うと「女性はこどもを産むために生きているのではないとお叱りを受けるからです。
だから、こども家庭庁もさまざまな対策が人口政策だとダイレクトに言わず、「希望出生率の引き上げ」だとか「希望出生率と合計特殊出生率の差分の最小化」などの表現をとって政策のねらいを説明しているという訳です。
政府の政策を評価する立場の私からいいたいのは、人口が減少しても持続可能な地方行財政の基盤作りを急いで備える必要があるということです。そのポイントは、シンプルに地方におけるDXを推進することであり、地方都市が必要に応じて広域連携できる体制作りを急ぐことです。
詳細は、私が委員を務める「国と地方のシステム」ワーキンググループとして、昨夜経済財政諮問会議にビジョンを提示してあります。
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/0419/shiryo_05.pdf「10年前の人口戦略会議のあと各自治体の人口減対策は人口の流出をどう抑えるかという『社会減』対策に重点が置かれ、若年人口を近隣で奪い合うこととなり、『ゼロサムゲーム』のような状況になってしまった」
→自治体どうしで若者を取り合う移住政策はかけたお金に対して成果がなさすぎる。マクロで減少する時代には人口をシェアする=関係人口しかないと思っています。民間団体の発表とはいえ、いつまでこのような無意味な「指標」を議論(?)しているのでしょう。江戸時代じゃあるまいし、居住移転の自由は保障されています。
水に一滴のインクを垂らすと拡散しますが、インクが消えるわけではありません。地域人口についても同様。拡散しただけでは限度があり、人は消えません。
「30年間で子供を産む中心の年代となる20~39歳の女性が半数以下となる」自治体を「消滅可能性自治体」としているわけですが、40歳で転居できなくなるわけでもなく、人口流出入は起こるわけですから、極めてナンセンスな話です。
極端な話、女子大の移転誘致と職住近接型の風俗店の誘致を行えば一挙に解消するわけですが、これがこの文脈で言う「消滅」を回避したことになるでしょうか?
独身女性に好まれる土地と若年夫婦の家庭に好まれる土地も違うでしょう。また、子供の成長段階によっても好まれる土地は異なるでしょう。にも関わらず、なんらの示唆も生まない「消滅可能性自治体」などというものをことさら報道することは、自治体の政策に悪影響すら与えかねない、害悪でしかない行為だと思います。
議論すべきは、自由な居住移転の自由が制限される国境を境とした内側全体、つまり日本国内全体における出産可能年齢にある女性の減少と低水準の出生率です。