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世界の航空各社に混乱広がる-イランのイスラエル攻撃で新たなリスク

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  • 国内航空会社 気象予報士

    現在ヨーロッパとペルシャ湾岸をつなぐ主要な航空路は、トルコーイラク経由か、エジプトー紅海ーサウジアラビア経由です。このうち、今回はイラク経由の便が一時的にイラン東側を迂回したり、紅海経由に変更したりしたというものになります。現時点ではイランから追加の軍事行動がないというメッセージが発せられたこともあってイラク上空を飛行するエアラインも出始めており、一旦騒動は収束しつつあるとみてよいでしょう。

    もともとは最短経路であるはずのシリアが紛争地であり有効な航空路も少ないため、それに準じて最短となるイラク経由がもっとも使われている経路です。またもともとイスラエルーヨルダン間も歴史的な経緯から有効な航空路が少なく、昨今の情勢によって紅海経由とするエアラインが大半でした。

    今回イランは主にテヘランから西の空域を一部自主的に制限したような状況で、おそらくは国際情勢に配慮し万一のことがないように(現に2020年にテヘラン近郊でウクライナ航空機を撃墜する事件を発生させているため)、事前に情報を広く発表したというものだと思われます。またイスラエルで目標となったのも民間航空機が多く就航するテルアビブ周辺は避けられた形であったと報道されており(イスラエル当局は一時空域を閉鎖し安全対策を取ったものの)、ミサイル等の発射地点や着弾地点周辺で少なくとも民間航空機が巻き込まれないように最大限配慮された形であったと読み取ることができます。つまりイランとイスラエルは威勢よく対立しているようで実はある程度ハッタリを使っており、プロレスのようなものだと考えると理解しやすいのではと思われます。

    こうした中東での緊張で、航空業界においては今までアジアとヨーロッパをつなぐ中継地として発達したペルシャ湾岸(UAEやカタール等)の航空会社が最も割を食う形となります。中継するほうが時間がかかってしまうわけですから、アジアからヨーロッパは下手に中継ではなく直行でというのがトレンドになります。あえて中継という形に注目するなら漁夫の利を得られるのはインドや中国で、特にこの両国はロシア上空の飛行についても特段制約を設けていないことから、荒れている中東を避けつつ、アジアとロシアをつなぐ中継地点としても使えるような状態です。インドは内需もとても大きいのですが、こうした外需によっても航空業界の拡大につながる部分がありそうです。


注目のコメント

  • 経営コンプライアンス・リスクマネジメントマネージャー

    中東のほかにも、ベラルーシやロシア上空を多くの旅客機が飛行できなくなって2年以上。また空だけでなく海路もスエズ運河がフーシなどの攻撃で危険になり、パナマ運河も水不足で機能が大幅に低下しています。さらにここ数年の米中対立や、日本や各国の経済安全保障政策も含めれば、グローバルな人、モノ、金、そして技術の行き来が過去のように自由にはいかなくなっています。

    企業のサプライチェーンもそれらを考慮した戦略を立てないと、思わぬところで足元をすくわれかねません。


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