外貨保険、途中解約6割 乗り換え多発、二重手数料
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私の手元に某証券会社が勧めてくれた極めて単純な仕組みの米ドル建て一時払い終身保険の死亡保険金の試算があり、70歳の男性が病気が無いと告知して加入すると、直ぐに死んでも30年後に死んでも、払い込んだ保険料の1.8倍の米ドル建ての死亡保険金が貰えます。一見物凄く有利に見えますが、70歳の男性の平均余命は15年を超えており、その時点でさしたる病気がなければ余命はそれよりかなり長いに違いありません。
この試算を貰った当時、米国債の利回りは10年物も30年物も確か5%を超えていました。利回り5%で15年間運用すると元本は2.1倍になりますから、平均的に見て15年より長生きする可能性が高い健康状態なら、いつ死んでも払込保険料の1.8倍という条件は、決して有利とは言えません。自分で確定利回りで運用する方が、たぶん、得られる期待値は高いはず。
告知無しで加入できる一時払い保険の試算も同証券会社がいくつかくれましたが、死亡保険金は保険各社によって様々乍ら、直ぐ死んだ時の1.0倍が次第に上がって5年目が近付くころ1.8倍程度に急増する設計が多いです。こうなると、条件が複雑すぎて、どれがどの程度有利なのか不利なのか、私なんぞにゃ直ぐには判断がつきません。まぁ、自分で運用するより有利なものがあるとは思えませんけどね・・・
相続税の計算上、保険にしておくと有利ということが一定程度あるようで、損得はそれとの兼ね合いといったところかもしれません。税務上の扱いも含めて全容を掴み切れない私は、いまのところ模様眺めにしています。それにしても「外貨保険、途中解約6割 乗り換え多発、二重手数料」というのは物凄い。あの時、慌てて話に乗らなくて良かったな 。f(^^;
今は亡き父ちゃんが、世の中にうまい儲け話と化け物はないと子ども時代の私に教えてくれました。純粋に保険として入るなら別ですが、投資の一環と考えるなら、保険商品に限らず、仕組みをしっかり理解して購入するのが鉄則です。保険会社も証券会社もその他の金融機関も、金利が底辺に張り付いて本来の稼ぎが得にくい中で、何とか稼いでいかなきゃならないわけですからね (^_-)-☆金融庁の報告書は、重点モニタリング先として抽出された地銀13先、主要行6行、保険会社8先に対して、かなり手厳しい評価を下しています。金融庁が、歯に衣着せぬ容赦ない批判をしていることに、大変驚きました。
まずプロダクトガバナンス態勢が問題とされています。リスクリターンの検証を実施したか、顧客の最善の利益追求に資する商品導入の判断をしたか、という2つの課題は、外貨建一時払保険、仕組預金のいずれも、全ての先で実施されていない、となっています。全ての先がバツ、ダメとの評価です。
また、ターゲット型保険は、記事にありますように「契約継続期間が短期化」しているためパフォーマンスが「劣後」しており、ローリターン、ハイリスクになっていると酷評しています。
さらに、販売・管理態勢については、記事にある手数料の二重発生問題を考慮し、ターゲット保険の目標値引き上げが可能であることをアドバイスすることなどを提案しています。
重点モニタリング先の銀行、保険会社が抜本的な改革を真摯に実行することが求められそうですね。「貯蓄から投資へ」に水を差さないように。かつては投信でも同じ構図でした。しかし、金融庁が実態を解明して止めさせるルールを作ったことで、ほぼなくなりました。しかし、騙された人が気付かない、こっちにも問題があると思います。金融教育に騙された実例を取り込んだらどうですかね。交通教育では、ルール守らない人がどうなるか、事故の動画見せるのと同じ発想で良いと思います。