終身雇用と年功序列はもはや時代遅れ 日本的雇用慣行を支える2本柱が崩壊している理由
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昨年30年ぶりの賃上げにもかかわらず、大卒一般労働者で上がっているのは30代前半までの若年と60代以降にシニアだけで、30代後半から50代前半のロスジェネ世代はほとんど上がってませんので、日本的雇用慣行の象徴だった賃金カーブのフラット化はさらに進んでいます。
注目のコメント
この記事にある「後払い賃金仮説」は私もそうだと思ってましたが、最近はかなり変わってきたように思います。
私は若い頃、書類にハンコだけ押しているような上司の給料を聞いて、15年ぐらい(サービス残業も含めて)一生懸命働いて後で取り返そうと思った。
ただし、実際に自分がその年齢になっても仕事は一向に楽にならず、管理職には残業がつかないので全然取り返している感じがしなかった。
日本経済が停滞してイケイケドンドンじゃなくなって、管理職の仕事も難しくなってきたように思います。役職定年以降の「働かないおじさん」も確かに多いですが、昇格率が下がり、年齢給を廃止する企業も増えているので40才以降は給料が上がらない時代になってきたとも思います。部下の残業規制も厳しいので仕事のできる管理職にはシワ寄せもきていますし。
年功序列賃金が絶対良いとはいいませんが、結婚して子供がいる方にとっては、子育ての時期(30代、40代)の賃金が高くないと困ります。全て実力給になったら結婚する人はもっと減るでしょう。
アメリカが実力給でもやっていけるのは基本的な賃金が高いからですよ。賃金カーブだけでなく、賃金の絶対値も見ないといけないでしょう。終身雇用と年功序列をセットにして金科玉条とすることが時代遅れなのであって、これらが全否定されるものではないと考えます。
問題は企業として何を重視するのかを考えずに、横に倣えで終身雇用を前提に給与も昇進も年功で評価してきたことにあります。
企業が置かれているビジネス環境や仕事の性質によっては、長期的な雇用の安定性を重視して本人のリタイアまで雇用し続ける施策はありえますし、勤続インセンティブとして年功を評価して毎年一定の昇給をさせる給与設計もありえます。
独自の哲学がない人事制度を惰性で運用し続けたツケが積もり積もっているのが現状です。