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「紅こうじ」継続摂取の1人死亡 腎疾患、小林製薬が因果関係調査

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    専修大学 商学部教授

    小林製薬製造・販売の紅麹菌を原料とした機能性表示食品は、医療用医薬品において国際的に遵守が定められている、研究開発におけるGLP(Good Laboratory Practice)、GCP(- Clinical -)、製造におけるGMP(- Manufacturing -)に準拠する必要がありません。また、医薬品であれば、医薬品との因果関係が否定できないすべての有害事象は規制当局や販売企業に報告される仕組み「市販後調査(PMS)がありますが、食品にはそれがないため、例えば、食べてすぐに集団食中毒が発生したなどのケースなど、因果関係が極めて明確なケース以外は、問題が発覚しにくいという基本的な背景があります。

    医薬品では副作用は避けられないものとして制度設計されているため、問題は短時間に発覚しやすく、健康を害した方に対する対応も可能ですし、因果関係の調査もほぼリアルタイムに行うことができます。その上で、第三者による詳細な臨床医学調査によって、有害事象と原因物質の因果関係なしと判断されるケースは、実際には少なくありません。

    また、(一般用も含む)医薬品の場合は、主に製薬企業が資金を拠出してつくられている「医薬品副作用被害救済制度」という制度があり、医薬品を適正に使用したにもかかわらず、入院治療が必要な程度の副作用が生じた場合に、医療費や障害年金などの健康被害について救済給付が行われます。これは、副作用は完全には防げないという前提に立つと、製薬企業や処方した医師には責任はないものの、被害者は困窮するために作られた制度です。

    以上のような医薬品に対する仕組みに対し、今回のサプリメントは食品のため、これらの問題を見つけやすくする、または問題が発見された場合に対処する制度は適用されていません。今回の死亡例とサプリメントの因果関係の証明は、死亡後の時間も経過しているので、遺族側が立証するには相当な困難が伴うと思われます。(小林製薬は調査するとしています)

    少量で体に良い作用があるものは、悪い作用も起こしやすいという原則は理解すべきです。少量で健康に好影響を及ぼすと宣伝されている食品の使用に対し、消費者は細心の注意を払う必要があります。サプリメントを食品として扱い、規制下に置かないことができる現状については、今後行政は改善を求めるでしょう。


注目のコメント

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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    この報道だけで議論をするのは危険です。間違った議論、間違った評価は間違った対策を生み、人々を間違った方向に導きます。

    この報道には、亡くなられた方の年齢や持病の情報もなければ、どんな体調不良があったのかの情報もありません。ワクチン接種後に死亡されてしまった方の報道を受け、即座に「ワクチン接種が原因だ」「ワクチンは危険だ」と騒ぎ立てるのに似ています。

    こうした報道を目にして、サプリメントについて見直す良い機会にしていただくのは良いと思いますが、「紅麹が」などと特定の成分について語り始めてしまう方は、冷静な受け止めが必要だと思います。

    症例対象研究による関連性の評価が、大きな手がかりになりそうです。


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    順天堂大学医学部総合診療科 准教授

    このサプリを飲んでいる人が亡くなっても何ら不思議ではありません。サプリメントとの関係性が明らかではない状態でこういった記事が流れるのは、必要以上に悪いイメージを与えることにつながります。少しでも世間的には悪いイメージが流れると、関係があろうがなかろうがどんどん批判的な記事を出していく様な日本の慣習は、間違った情報の拡散にもつながり、あまり良い風潮ではないでしょう。

    このサプリによって腎障害が起きて、死に至ったのかどうか、因果関係を明らかにする事が良い情報提供につながります。


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    総合内科医 医学博士

    この1つの事例に関しては「紅こうじを内服していた」「腎疾患があった」「死亡した」という内容が書かれていますが、それぞれの因果関係はわかりません。「紅こうじ以外の腎疾患の原因があった」かもしれませんし、「腎疾患以外の死亡の原因があった」かもしれません。

    しかしながら、複数報告されている紅こうじ内服中の方の腎疾患の報告があることから、事態が深刻であることには変わりありません。ニュースが広がりサプリメントの存在が広く知られたことで、これまでに腎疾患をわずらったものの「原因不明」とされていた方が、「自分もサプリメントを服用していた」ということに気づいて報告するケースが考えられます。そのため、健康被害の患者数は今後ますます増えてくるものと予想されます。

    消費者としては、不用意にサプリメントを内服しないことをおすすめします。例えば、「コレステロールを下げる」ことをうたっているサプリメントは数多くありますが、実際に臨床試験で悪玉コレステロールを下げることを示したサプリメントはなく、病院で処方される薬(スタチンなど)が最も効果的です。この事件をきっかけにサプリメントの服用を見直してみてはいかがでしょうか。


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