デンマークは生産性が高い、と言われる裏側
マーケティングの「外」から学ぶマーケティング
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逆に日本人はなぜ頑張っても成果が出ないのかというと、民間部門が過剰貯蓄の一方で政府の財政規律が強すぎるため需要が弱く、生産性の分子である付加価値が増えにくいからです。
ここに書かれていることが全てではないでしょうし、「陽」の部分に焦点が当たっていますが、「陰」の部分もあると思います。
が、参考になる点は大いにありました。特に「やらないことを決める」という点は、とかく現状維持バイアスが働く日本にとって、官民ともに留意すべきことと感じました。一昔前のことですが、デンマークにデザイン研修に行って、現地のデザイナーやビジネスマンの方々と少々お話ししました。
印象に残った点としては、失業したとしても国のサポートが手厚いという安心感もあるので、若者も起業にチャレンジしやすい点。あと高い税負担はありますが、消費者はせっせと貯蓄に励む必要性がない。
銀行などから融資を受ける際にも戦略は非常に重視される。だから必然的に「オリジナル性にこだわる」ようです。
「自分のビジネスは何をウリにしているか」が、シンプルで明確でないといけない。
同様にスウェーデンやフィンランドに行った時も同じことを話される方が多かったです。ある意味、生存競争が激しいゆえに、いつも「自分のオリジナル性」を考えているようでした。零細メーカーも単なる下請けという概念はありません。
これは普通の会社員も一緒で「自分は何のプロか」がはっきりしていないと採用も難しいんじゃないでしょうか。
マイナス面として印象に残ったのは、若手デザイナーの方が「デンマークのメーカーは昔の巨匠デザインばかり作るので、若手デザイナーが育たない」と嘆いてらっしゃった。
この辺はどこの国も一緒なんだなーと。