シャープ、液晶事業縮小へ 不振の堺工場、生産停止を視野
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堺工場は、シャープの肝煎りの大型投資。ガラスなどのサプライヤーも同居する一貫生産が特徴だったかと思います。
時代も時代。2008年のリーマンショックで自動車産業が大打撃を受け、日本の産業を牽引する3種の神器として太陽電池、リチウムイオン電池と並ぶの液晶パネルでしたが、結果はご存知の通り...
話を戻すと、2010年代前半になるとシャープの経営不振の象徴になってしまいました。もっとも、シャープを買収した鴻海精密工業の創業者テリー・ゴーに言わせると、「シャープの不調の原因は液晶ではない。太陽光パネルだ」とか。
そんな経緯もありつつ、一度は鴻海の傘下で運営し、液晶の市況サイクルに合わせて黒字だったり、赤字だったり...そして、最近になってシャープが境工場の買い戻すことになりました(鴻海が持て余したのでしょうか)。
注目のコメント
「韓国勢が有機ELテレビの量産化に成功し市場を奪われた。」と記載がありますが、どちらかというと中国で大規模投資が続々と行われてコスト競争が激しくなったの方が正しい気がします。
半導体はテクノロジの進化が続いているので技術的な差異化もしやすいですが、液晶パネルは継続的に微細化が進むものでもなく、一気にコスト勝負になった(ガラス基板を大型化してコストを下げる/単価の高い大型パネル比率を上げる)のかなあと思ってます。液晶をハイテクと思い込んでいたことがシャープの最大の問題でした。液晶はすでにローテク製品です。10年以上も前からです。同じ画素をひたすら並べる製造だからです。半導体とは全く違います。
他の方もコメントしておられますが、液晶にせよ太陽電池にせよ、ターンキー化による設備産業に陥った時点で潮目が大きく変わったのを見抜けなかったのが凋落の大きな要因だと思っています。
個人的には液晶技術をはじめ、シャープが培ってきた数々の技術を転用した目の付け所がシャープな製品開発に活きてくれば良いと思っています。
23年に開催されたSID Display Week 2023では15件の論文を発表していますし、まだ死んではいないと期待したいところです。
【参考】
シャープが斬新においセンサー、プラズマクラスター×ブラウン管技術
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02497/080700009/
ディスプレイの構造をヒントに?「AI Olfactory Sensor(AIにおいセンサ)」開発②
https://blog.sharp.co.jp/2024/02/06/43369/