インド上位1%への富の集中が過去60年で最高、ブラジルや米国上回る
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地政学など外部要因の追い風もあってインド投資は一部で熱を帯びていますが、中間層が十分に育っていないことを示すデータであり、さすがに「英植民地時代のインドよりも格差が広がっている」というのは政権にとって心地の良いものではないでしょう。ちなみに同報告書(“INCOME AND WEALTH INEQUALITY IN INDIA, 1922-2023: THE RISE OF THE BILLIONAIRE RAJ”)の著者欄には「21世紀の資本論」で注目を集めたトマ・ピケティの名もあります。同世界不平等研究所(World Inequality Lab)のCo-Directorのようですね。
注目のコメント
・インドの最上位1%が保有する資産がインド全体の富に占める比率が40.1%と1961年以降で最高に
・最上位1%が所得全体に占める比率も22.6%と1922年以降最高に
インド在住です。
どの国でも貧富の格差はあるものですが、インドの大都市にあるキラキラエリアの横のスラムを見たり、ローカルのお店と富裕層が行くお店の価格差を見ていると、この結果も違和感はないですね…!インドは、トップの少数に極端に富が集中するのは有史以来のことなので、100年経ってもこれは変えられる気がしません。
インド人自身、富める者も貧しい者も、こういう社会のあり方を変える気はほとんどないでしょう。
これは、パキスタンやバングラデシュも同様です。
とにかく人口が多いので、トップ10%に教育が行き渡るだけでも、外資系企業で働く人材くらいは供給できます。
しかし、素質がありながら日の目を見ない人間があまりにも多すぎます。
改革・開放の後の中国のように、我も我もと起業して、その中からグローバル企業が出てくる、といった可能性は大きく限られています。