日本とアフリカから考える。「未来の食料問題」と解決策
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「食料生産はビジネスですから、「環境負荷を軽減したほうが結果的にもうかる」という認識にならなければ、動かないのは当然」というのは全くそうで、温室効果ガスのような環境負荷の削減を最優先課題として農業をやっているような農家は、地球上でもほとんどいないでしょう。
食料問題、といった時に食料の何が問題なのかは、複数の異なる問題があり、
① 食料の供給が足りなくて飢えて死んだり、極度の貧困に陥る問題
② 食料生産と関連して起こる他の問題、たとえば水不足や紛争
などがあります。環境負荷というのは、②の方に入るでしょう。
①の飢えて死ぬ人々がいる問題は、流通や通貨、そして紛争の問題です。
つまり、世界全体では食料が不足しているということはなく、カロリーベースでいえば、全人類に必要な量の2倍程度は食料は生産されています。
問題は過剰に行き渡る地域と極端に行き渡らない地域があることで、極端に行き渡らないと飢餓になります。
中央アフリカやアフガニスタンなどには行き渡っていません。
②は、食料生産の持続可能性の問題でもあります。
短期的に最大の問題は、温暖化とかよりも水不足だろうと思いますが、問題が大きくなると、食料生産が続けられなくなります。
温暖化は、インドやスペインでは食料生産が減るでしょうが、シベリアで食料生産を増やせる可能性があります。
しかし、水不足は確実に世界全体の食料生産を減らします。
いずれにしろ、流通や通貨、紛争の問題を解決することで、食料があるところからないところへ移送できるようにすることが最優先課題でしょう。
それがどれだけできるかで、紛争の予防や、移民難民というかたちでの人口の大規模な移動を減らせるかが左右されます。人類が地球に生存できる領域と限界点を示す「プラネタリー・バウンダリー」において、すでに土地利用や窒素生産量、グローバルな淡水利用などの複数項目が限界点を超えていると指摘されています。
私たちの生活と切っても切り離せない「食料・水・環境」を三位一体で考え、次世代に次世代に繋いでいくために何が必要か──。
日本にいるとなかなか実感しづらい、しかし喫緊の課題について、アフリカと日本の視点を掛け合わせながら議論しました。ぜひご覧ください。農業をビジネスとして捉えているクボタならではの記事で、記事広告でありながら好感をもてました。持続可能な経営なくして、持続可能な環境保全もないのですから。
勿論、世界のどこの地域でも行われてきた逆ザヤ補助金を、持続可能という軸で見直し、農業者自身が黒字にする経営に向き合うことも必要でしょう。
“食料問題の解決には、環境面でももちろん、担い手が「持続可能」な形でビジネスを行っていく視点の両方が必要”
“食料生産は、大気、水、土に負荷を掛けながら営まれています。”
“食料生産はビジネスですから、「環境負荷を軽減したほうが結果的にもうかる」という認識にならなければ、動かないのは当然”