日銀が17年ぶり利上げ決定、世界最後のマイナス金利に幕-YCC廃止
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政策における最大の難問は、その対象が物体(モノ)ではなく人間(ヒト)であるという点にあります。
人間は利己的に行動する。そこを考慮しなければ効果については現実性を欠くものになってしまう。一般企業を含め、自己の利益を追求すれば、その行動は社会にとって望ましいもので無くなる。
政策が実社会に反映されるにはタイムラグが発生しますが、それは「2年程度」と聞きます。
実質賃金の値上げを含め、最適なインセンティブが現れるような設計が政策にも必要だと感じています。
2026年「目覚め」弱い円を捨て変わる(ʕ•ᴥ•ʔ予測)
注目のコメント
ザックリ変更点は5つのようです。見事な政策運営ですね。
・YCC撤廃
当座預金(政策金利残高)の付利-0.1%→無担保コール翌日物0~0.1%
10年物国債金利を上限1.0%へ誘導→撤廃
・3層構造
基礎残高(プラス)・マクロ加算残高(ゼロ)・政策金利残高(マイナス)→階層をなくして3/21から超過準備に+0.1%
・質的金融緩和
購入する対象を大きく広げて中銀がETFとJ-REITまで購入してしまう→新規購入終了、CP・社債は徐々に減らす
・フォワードガイダンス
終了
・2%のやつ
コアCPI前年比2%超えまでコミットメント→長期国債を買い入れ
質的緩和で大量に保有しているETFとJ-REITですが、このままずっと中銀のBSにあっても政策に変な影響を与えないのか気になります。
あとは金利が戻った世界で短資会社さんなどに人は残っているのでしょうか?
銀行の市場営業部でインターンをしていた2006年(ちょうどゼロ金利解除の日もいました)はまだ活気がありましたが当時の知人(40~50代)は全員別の職場で活躍されています。金融機関の関係者からすると、ようやくとの思いが強いですね。
さて、事業者のみなさまが気になるのは、今後借入金の金利はどうなるのかということだと思います。
メガバンクをはじめ、多くの金融機関は、マイナス金利が導入された際に、貸出金で基準となっている短期プライムレートを引き下げませんでした。
したがって、今回の利上げに伴って、短期プライムレートを引き上げる可能性は低く、既存の変動金利借入がすぐに利上げされる可能性も低いのではないでしょうか。
しかしながら、次の利上げの際には、短期プライムレートの引き上げは議論されると思われます。市場関係者からは年内に一段の利上げがある可能性も指摘されており、これから半年かけて心積もりが必要です。