スキー場の倒産件数が過去10年で最多に 原因は暖冬と雪不足
コメント
注目のコメント
スキー・スノーボード人口は1998年の1,800万人をピークに2017年には620万人にまで減少しました。近年、急増したインバウンド効果はニセコエリアや白馬、野沢温泉などの一部のスノーリゾートに限られています。
市場規模に比べてスキー場が多過ぎるとの意見がありますが、スキー場にはやめたくてもやめられない理由があります。それは、国有林内にあるスキー場を閉鎖にする場合、全ての設備を撤去し、植林をした状態で国に返還する義務です。この「原状回復」に掛かる膨大なコストを負担することが出来ず、赤字経営を続ける中小のスキー場が今も存在しています。数年前に開催された観光庁のスノーリゾートに関する検討会では、当時委員だった星野リゾート代表取締役社長の星野佳路氏と私から経営困難なスキー場を安楽死させるための法律改訂を提案したことがありましたが実施されないままとなっています。スキー・スノボ人口が減る中、優勝劣敗が鮮明ですね。現代的な要素を取り入れたスキー場は、物凄い混雑な一方、昭和から変わっていないところは苦戦しています。違いはトイレを見れば一発で分かります。現代的なスキー場の高級ホテルのようです。
ニセコにいたスペイン人のインストラクターに聞くと「ニセコの雪は素晴らしい。スペインではほぼ人工雪」「その割にリフトがぼろくて驚いた。投資されていない感じがする」。村営の野沢温泉のように素晴らしいところもありますが、「とりあえず」的なスキー場、経営をあまり考えていないスキー場は、山上さんが指摘されるよう、淘汰されるでしょう。