なぜ富士通には、女性が活躍できる環境があるのか
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注目のコメント
女性活躍の話題はとっくの昔に定型文になったような古い批判がつきものです。「数字合わせ」「本質的でない」「実力主義でない」… すべて間違っています。
・管理職比率は、「数字」だからこそ、組織的にコミットできます。売り上げや利益や株価と一緒です。数字だからこそごまかした場合も批判できるのです。世界共通で人口のほぼ半数となる女性は国際的に比較可能な数少ない「数字」です。
・「思考のダイバーシティ」や「深層のダイバーシティ」は分散を測定できません。「より重要なダイバーシティがある」という人がコミットすべき代案の指標を出してきたことがありません。この点は多くの経営学者も同じです。残念ながら今の状況は、まだまだ「二元論」で議論しないといけないレベルです。
・女性が活躍していない状態こそが、相対的に優秀でない男性まで経済活動の中心にわざわざ押し上げている「非実力主義」です。たいていは、登用時の実力主義(最後は実力で選ぶ)と、選抜プロセスでの非実力主義(いつの間にか候補者が男性ばかり)が区別できていないタイプの議論です。むしろ新卒採用の現場では、「優秀な順に採ると女性ばかりになる」という逆の状況が定番なのに。
現場や経営もご都合主義の「批判のための批判」ばかりこねくり回すので、ダイバーシティ担当者(だいたい女性)がとっくにあきらめている企業もありますね。自らのキャリアを活かしながら、女性管理職の当事者の一人として、女性管理職比率の向上にも取り組む古濱淑子さんにお話を聞きました。
女性は男女の二項対立で語るのは本質的ではなく、ダイバーシティを実現したい。だからこそ、今取り組むべきは女性なのだという古濱さんのお話は、女性が「最もパイの大きなマイノリティ」であるという観点からも深く共感しました。
「女性活躍」というキーワードに違和感を持つ方にも読んでいただけたら嬉しいです。
富士通の非常に充実した社内制度のなかでも、グローバルの全社員が実施する「パーパスカービング」が、チャレンジを奨励する土台をつくっているそうです。制度が活用されるには、それを後押しするカルチャーの醸成の仕組みも不可欠ですね。女性活躍という言葉に違和感をもつ方も多いように思いますが、じきに使われる言葉も変わってくるはずです。
ライブイベントを迎える女性が働き続けるための制度が整備されるフェーズから、今や男性も育児・介護参加のための制度を活用できるフェーズへと変化してきています。
どうしても移行期間は様々な声もありますが、本質的には女性活躍は「みんなのため」に必要な取り組みであるというのが、自分の考えです。
ダッシュボードで休暇の取得状況が可視化される、というのは見せかけでない力の入れ方を感じました。富士通さんのこれからの変化はとても興味深いです。