日銀総裁「2%実現確度高まる」 春闘交渉に注目
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日経平均は先物市場でさらに500円以上下げてます。
株価水準は当初の予想以上にあがりましたが、春に金融政策修正観測でスピード調整と見てましたので、やはりそんな感じになりそうです。値動きの激しい生鮮食品と政府の補助金で極端に価格が押し下げられたエネルギーを除く物価は過去2年で6.9%上昇しています。昨年の定昇(←年功賃金カーブに従って1年上にズレるだけで賃金総額は変わらない)を除く賃金上昇率はせいぜい2%程度に過ぎず、その結果実質賃金は21ヵ月連続で減少し、ドル建ての利益が膨らむ大企業はもとより中堅中小企業もインフレ下の価格上昇で利益が膨らみ、儲けの賃金への配分、即ち労働分配率がかなり大きく下がっています。人手不足感も強まっていますから、今年は昨年を超える賃上げがなされる期待感は強く、賃金上昇と伴うインフレといえる状況は生まれそう。
その結果、瞬間風速で実質賃金が上昇することはあるでしょうけれど、企業の生産性が上がらぬ中で中長期的にインフレが継続する場合、実質賃金が下がり続ける可能性はかなり高そうに思います。そうなるとこれは賃金と物価の好循環というより賃金と物価の悪循環。たとえそうであっても、極端な緩和の副作用が随意所に見られるいま、日銀はインフレの定着と見做して政策修正に動くのか (・・?
日本経済の水面下には、金利上昇に耐えられない構図が出来上がっています。慎重に事を進めることになるのでしょうが、一つ間違えば景気失速の責任がすべて日銀に押し付けられかねない情勢下、日銀の難しい舵取りが始まりそう (・・;このような発言をしたこと自体がそろそろ回答を出す春闘(大企業)に対する牽制だろうし、政府が「賃上げだー」と企業に圧をかけるのもそうなんだけど、やってる事が “まわりくどい中国” みたい。(中国ならダイレクトにやる)
この30年の間に、能動的には動かない民間情勢、チビっとした変化で大騒ぎさせる国民心理になってしまったのでしょうね。
その罪は極めて大きいと思います。