【解説】イオン系ウエルシアとツルハが経営統合する「狙い」
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ツルハホールディングスは、2020年5月に九州地方(福岡県を本拠地とする)の株式会社ドラッグイレブンを子会社化し、九州地域におけるプレゼンスを大幅に高めたドラッグストアチェーンです。一方、ウェルシアホールディングスは、東京を基盤としながらも、業界第4位のコスモス薬品との競争に対抗する目的で、2022年にイオンウェルシア九州を設立しました。
首都圏を重視する一方で、競争が激しい九州地域を拠点として商圏を拡大していることが見受けられます。
市場主導のアプローチを取りながらPMIを推進していると考えられます。
注目のコメント
新たに誕生する「ウェルシア・ツルハ」連合は、規模の経済を発揮することができるのでしょうが。
ドラッグストア業界のトップ2ですが、収益性では3位のマツキヨココカラが大きくリードしています。
今回の経営統合の背景やドラッグストア業界の展望についてまとめました。ココカラファインを逃したスギホールディングス(スギ薬局)の動きが興味深いなと思っています。
このウエルシア・ツルハ統合と同じタイミングで、阪神調剤薬局などを全国で手掛け、売上2233億円の調剤大手I&Hを買収しています。
これにより、スギの売上はサンドラッグ超えとなります。
また、3/1には老人ホーム紹介のソナエルと業務提携を結びました。
これは足元で、自治体との包括連携協定に積極的なのとつながるなと。スギのプレスリリースを見ると、自治体との包括連携協定に関するものが大量にあります。
これらは高齢化社会に向けた地域医療の実現、子育て支援、介護予防などが目的です。
ドラッグストア帝国を築き上げようとするイオン(ウエルシア・ツルハ)に対抗すべく、地域医療を抑えに行こうとしているというのはかなり興味深いです。