「なんかにがそう」と敬遠されていた「綾鷹」が2%→20%までシェアを急拡大できたワケ
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これだけの実績を残されて本当にすごい方だなと改めて思います。
この2プロダクトに限った私なりの解釈ですが、和佐さんのマーケティングは、市場調査→差別化ポイントorブルーオーシャン発見→リポジショニングorリブランディングと、大局的に見ると意外にもシンプルなプロセスであると同時に、P&Gっぽい伝統的なマーケティングセオリーに則ったやり方が見えてきます。
一方でこうした思い切った戦略を推し進めるためには、当然ながら周囲を説得させることが必至でしょうし、経営層からの意思決定権の委譲もある程度必要になるはずです。
マーケティングという仕事は、蓋を開けてみれば社内外交渉・調整の連続が実際だったりしますが、こうした調整力・推進力・信用力に長けた上での成果でもあるのだろうと想像しています。市場やブランドを分析し、丁寧に見直した結果だと思います。
美味しさと確かさ、つまり企業が望んでいる本質において「信頼を得る」ことができたのではないでしょうか。
PRでも、たくさんの"手法"がありますが、そのベースとすべきなのは"思考"です。
自社やブランドの発言やアクションに対して、世の中がどのような反応を起こすかを考え、よりポジティブに捉えてもらうことが大切です。「「綾鷹より美味しいペットボトルのお茶はない」という確信を抱きました。」
「当時、緑茶カテゴリーにおける13%のシェアのうち、綾鷹が2%、そのほか茶織と茶花というブランドで11%でした。そこで僕がとったのは、茶織と茶花を全部やめて、「リソースを綾鷹に突っ込む」という戦略です。」とのこと。
結局マーケティングの4Pのうち当たり前ですが、productが一番重要ってことですね。リピート購入してもらえないとLTVが上がらず、顧客獲得コストを回収できないマーケティング環境ですし。それにしても一番マイナーだったブランドに全リソースを投入するという意思決定はすごいですね。
P&G出身者の方のお話には、こういった商品力の再評価とそれに基づくリソース配分の見直しの話がよく出てきます。新しい事業やブランドを担当する場合の基本の型ですね