肥満犬の健康改善に光、プロバイオティクスとオメガ3がもたらす驚きの効果

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• 星 良孝

  株式会社ステラ・メディックス 代表　獣医師／ジャーナリスト

  ・2024年02月29日

  最近の研究では、肥満を抱える成犬10匹を対象に、プロバイオティクス、オメガ3系脂肪酸、ビタミン、ミネラルの補給が生化学マーカーと腸内フローラに与える影響について調査されました。この研究の主な焦点は、肥満とそれに伴う代謝機能障害、炎症反応、肝機能への影響です。研究期間は35日間にわたり、使用されたサプリメントにはシリブム・マリアナム抽出物、コリンクロリド、バチルス・サブチリス、フラクトオリゴ糖、大麦由来ベータグルカン、ベタイン、n-3多価不飽和脂肪酸、ビタミンB12、ビタミンC、アルファトコフェロール、亜鉛、マグネシウム、アルギニン、タウリン、加水分解タンパク、マルトデキストリンが含まれています。
  
  7日ごとに行われた臨床および実験室評価により、サプリメント投与によってALP（アルカリホスファターゼ）、グルコース、直接ビリルビン、CRP（C反応性蛋白）の有意な減少が観察されました。これは炎症の減少および代謝状態の改善を示しています。一方で、腸内フローラに対する影響については、アルファ多様性の有意な減少と短鎖脂肪酸と乳酸の総量の低下が観察されましたが、ベータ多様性には明確なパターンが示されませんでした。
  
  この研究からの観察結果は、サプリメントが肥満犬の健康改善に有効である可能性を示唆していますが、微生物群における個体間の変動性がサプリメントの効果を確実に検出する上での課題となっています。したがって、具体的な貢献に関するさらなる調査が必要です。この研究は、肥満犬の治療における栄養補助食品の利用についての理解を深めることに貢献するものであり、今後の研究においてさらなる探求が期待されます。