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日本航空と全日空であわせて84便が欠航 強風の影響 影響は1万人超の見込み

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  • 国内航空会社 気象予報士

    27日は低気圧が本州の東の太平洋で猛烈に発達しました。前日26日正午には992hPaで関東の南を通過していった低気圧が、27日正午には968hPaとなり一日で24hPa気圧が下がるような急発達を見せ、いわゆる爆弾低気圧ということになりました。こうした急発達はオホーツク海やベーリング海など北の海でみられるのですが、今回は緯度が低い場所であったため、北海道から東北の太平洋側を中心に大雪、その他関東も含めた東日本で暴風という状況となりました。

    特に関東地方では越後山脈でもやや標高の低い三国峠の部分に風が集まったため、そこから北北西の風が吹きつけたことでちょうど東京都心部や羽田空港で特に風が強くなりました。羽田空港では昼頃の12:19に最大風速20.4m/sを記録し、1994年からの30年ほどのデータの中では2月として最も強い風速を記録しました。

    羽田の気象データとしては午前9時ごろから午後1時ごろまでが特に風が強く、全体として着陸はできているものの、気流の乱れにより一部の便が着陸をやり直す事例が相次ぎました。気流の乱れの場合、気流が乱れて機体の姿勢が安定しない場合や、風の乱れにより自動的に鳴動するウインドシア警報装置が鳴動した場合のいずれかで着陸をやり直すこととしていますが、最近は警報装置が先に鳴動することが多いように感じています。

    そうした状況で一部の便が着陸をやり直すと、羽田空港の到着機が全体として混雑し、この交通整理のためにそもそも出発地空港で少し待たせる(フローコントロール)ということが行われ始め、結果として昼頃からの羽田の到着便が全体として30分程度遅延する状況となりました。

    すると今度は折り返しの羽田出発便も遅れ、その次の折り返しの羽田到着便はさらにフローコントロールで遅れ、、という悪循環に陥り、夕方や夜の一部の便を欠航としなければならない状況になったものと考えられます。

    暴風が吹くこと自体は予想はされていたのですが、それによってフローコントロールが発生し玉突きで遅延が拡大する状況は読み切れていなかった、ということになります。特に羽田は暴風や雷雨など何か悪天候があると、玉突きで遅延が拡大する傾向にあります。ご迷惑をお掛けしますが実情についてご理解いただければ幸いです。


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