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数学に出てくる「集合」って何? 集合論の父・カントールの定義を読み解くと

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  • 専修大学・経済学部(国際経済) 専任教員

    20世紀に立て直した公理論的集合論はともかく、19世紀までの素朴集合論の最も大事な点は、その集合の要素であるかどうかを区別できることが集合の最も大事な特性で、それが規定できることにこそ集合の大きな定義があった。
    だからこそ[0,1)つまり{x∈ℝ|0≦x<1}を例に取れば、0や0.5は入るが、1や1.2、-0.3、あとは2iなどは含まれなく、こうして含まれる、含まれないを規定できることが大事だった。
    後に、条件だけで、全体を規定しない場合にはラッセルのパラドックスなど集合としてもしなくても問題になる事例をはじめ、色々なトラブルが起きて崩壊寸前だった数学を30年かけて立て直したのが当時の公理論的集合論だったわけで、測度論と積分を立て直したルベーグ積分、関数解析をはじめ、ほぼ全ての数学の分野がこの公理論的集合論をもとに作り直された。ある集合を規定するときに多くは元となる集合から規定し、その元となる集合は如何なる要素も持たない空集合から色々(数列や数学的帰納法などを駆使して)規定し直すことになった。
    先の例なら全体をℝつまり実数の集合に制限して話をしたが、こうした背景等のもとに例えば、実数の集合は事実上、限りなく真っ直ぐ双方向に伸びた数直線上の如何なる所にも対応する実数があるという意味を持つ実数の公理系が作られた。
    外野から公理論的集合論を避けるためには、既に規定されている他の集合から組み合わせ、制限を付けて新たな集合を作ることになった。

    物理で位相というと角度などを念頭にしたものが少なくないが、数学で位相については違う概念を指し、こうした集合をもとにした開集合から定義を通常は行う。だからこそ、集合・位相という基礎的な分野が存在する。

    該当するかしないか全てにおいて判別できる、というのは実は結構大変な設定ではある。
    例えば「ハゲ」かどうかについては、1本も無ければハゲだろうが、微妙なときはある。でも、集合には微妙は許されない。

    少なくとも20世紀頭の大数学者たちが立て直すのに30年かかった中で集合を基礎としたことの重要性は大きい。
    とはいえ、外野からは色々避けるための手段もまた重要になる。


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