【大企業殺到】新素材を見つける、革命ツールがすごい
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注目のコメント
創薬と並んで材料開発に機械学習が有効であるのは分かっていました。創薬の利益が莫大なので、材料開発への投資が限られていた感があります。
プリファードで商業化されたのですね。素晴らしいことです。市場規模が巨大な電池や半導体からでしょう。日本は素材産業が根幹ですが、海外に追われてシェア低下が始まっているので、頑張って欲しいです。物理学の世界では20世紀の前半ぐらいで原子の周りの電子の状態(位置とエネルギーレベル)を明らかにしたのですが、それを使って原子レベルで世界のすべての現象をシミュレーションできるかというと全然そんなことはなく、原子何千個とかのレベルになると計算量が全然追いつかないので、色々計算を端折って近似的にシミュレーションするのが20世紀の後半以降の物理学だと言えるかと思います。
原子数が少なかったり原子の並びに規則性があるなどの特殊なケースではシミュレーションが有効なので、そういう場合ではDFTを使っていました。
Matlantisがおこなっている手法は、何百台もの最新のGPUサーバーを使って常時DFTでシミュレーションを回して、それを教師データとして機械学習で電子状態の近似解を出しているところです。
ポッドキャストでは岡野原さんが、まだ数万原子数のオーダーしか無理と言っていましたが、ムーアの法則でGPUが進化したらあと数年で100倍ぐらい扱えるようになるんじゃないかと期待します。そうしたら医療分野でも革命が起こるかも。
そんな膨大な計算リソースをつぎ込んでもビジネスとして成立するぐらいのお客さんを見つけられるのは日本の化学メーカーの下地があるからこそかもしれませんね。マトランティスの具体的な仕組みって何だろう🤔?
省略版を載せましたが、Perplexityを用いて理解を深めました!
分子内の原子位置関係とポテンシャルエネルギーの組合せがポイント🙆♂️
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マトランティスは、新しい素材を見つけるために、原子レベルで材料の挙動を再現し、大規模な材料探索を高速で行うことができるプログラムです。具体的には、量子論に基づいた膨大な計算をAIで代替し、高速に実行します。このプロセスでは、AIが分子内の原子の位置関係とポテンシャルエネルギーの関係の膨大な組み合わせを学習し、これを用いて未知の物質のエネルギーを瞬時に導き出します。その結果を用いて分子動力学計算を行うことで、量子化学計算に近い精度で原子や分子の構造、性質を解析することが可能になります[2]。
このように、マトランティスはAIを活用して原子レベルでのシミュレーションを高速に行い、新しい素材の発見や既存素材の改良を効率的に進めることができる強力なツールです。
情報源
[1] 【大企業殺到】新素材を見つける、革命ツールがすごい https://newspicks.com/news/9600462/body/
[2] プリファード・ネットワークスが開発「原子レベルシミュレーター」が材料開発に与えた衝撃 ニュースイッチ by 日刊工業新聞社 https://newswitch.jp/p/35220
[3] Atomistic Simulation Tutorial¶ https://docs.matlantis.com/atomistic-simulation-tutorial/ja/1_1_welcome.html
[4] 「2カ月かかる原子シミュレーションを0.3秒で」AIユニコーン企業のPFN、ENEOSと共同で材料科学に革新 https://www.businessinsider.jp/post-238256
[5] MATLANTIS - https://matlantis.com/ja/
[6] Project Jupyter https://jupyter.org
[7] 専門家も脱帽、深層学習を使ったPFN・ENEOS量子化学シミュレーターの威力 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/05852/