ルネサスの米企業買収、三菱UFJなどが総額1兆円の融資へー関係者
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半導体メーカーがプリント回路基板を作製するのは、何のためでしょう?チップで何ができるかを、潜在顧客に示すためです。ルネサスは、自社の複数のチップを搭載した回路ボードを見せて、カスタマイズできることを伝授できます。顧客は、ワンストップショッピングでシステムを短期間で開発できるのです。それまでウィニングコンボと呼ぶ手法で受注してきました。リファレンスボードと呼ばれるこの回路ボードは、複雑なシステムLSI(SoC)を売るのに欠かせません。
さらに今後の先端パッケージ技術の開発にも欠かせません。ルネサスはさらに将来、潜在顧客が自分のシステム開発しやすい環境を作るためにAltiumを買収するのです。詳しくはこちらをご覧ください。https://www.semiconportal.com/図研がEDAのSynopsysと提携して半導体の大きな動きであるチップレットにチャンスをつかもうとしているのとは、ルネサンスの狙いは違うようです。
EDAベンダーになるつもりではなく、GitHubのようなオープンなプラットフォームを構想しているようです。
柴田CEOの発言に「統合されたオープンなプラットフォーム」とあり、これまで買収してきた企業の技術も取り込み、かつて搾取され続けてきた車載半導体屋を脱却して、IoT、アナログ、次世代パワー半導体(SiC/GaN)の個別事業を統合して、顧客が注文する個別の商品をより高次元の部品ではないシステムとして顧客が開発していけるプラットフォーマーになろうとしていることではないか、そんな印象を持ちました。
そんな(リスクも当然ある)ビジョンに支援しようと金融機関も動いたのだとすると、柴田社長の人間力もあったのではないかと思います。
(どこかの「検討使」とは違いますね。)