志賀原発、変圧器故障など複数トラブル…北陸電「新しい知見に基づき安全対策講じる」
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読売新聞もこんなレベルの記事を出してしまうんだなと驚いたというのが率直な感想。
さすがに北陸電力さんが抗議をされ、それを受けて、タイトルは修正したようですが、もともとは「志賀原発の変圧器、最も強い揺れに耐える「クラスＣでも壊れる…修理見通し立たず」という見出しでした。
このタイトルを見ると、最も高い耐震性を備えているべきものが壊れた→原発、危ないとなるでしょうが、
耐震重要度分類は、最高がSで、その下にB、Cと続きます。
（下記を参照ください）
https://atomica.jaea.go.jp/dic/detail/dic_detail_2699.html
変圧器はCクラスで一般産業用機器と同等の耐震性でよいとされます。もちろん壊れないに越したことはありませんが、原発の安全性は「多重防護」、即ち、何かが壊れても他の外部電源やら電源車やらで安全性を確保するという考え方で設備を形成します。
いずれにしても、北陸電力さんの抗議の内容を見ると、この記事は相当ひどいものですね。
北陸電力さんの抗議はこちら。
https://www.rikuden.co.jp/opinion/index.html?1707108232
一部週刊誌が「書いて売ればいい」になっているとして批判されていますが、電力・原子力に関する報道は以前から、そうですよね。今回も、抗議されてちょこっとタイトル変えて済ませていますが、大手電力や原子力発電に負のイメージを与えることが目的化しているような記事が多いのは極めて残念です。
批判すべき点は批判すべきで、それがむしろ健全性を高めると思っていますが、復旧に全精力を注ぎながら、住民の方たちに不安を与えないように広報活動もせねばならないのですから、こうした、まったく箸にも棒にも掛からぬ記事で邪魔することに、私は大義は無いと思います。
注目のコメント
読売新聞のこの記事に対しては北陸電力が抗議しています。読売新聞は原発について恣意的な情報、誤った情報を発信し不安を煽りたいのでしょうか。朝日や毎日、東京ならともかく、読売がこのような次元の低い記事をだすのはちょっとショックです。
あ、北陸電力の抗議は竹内純子さんが既に紹介していただいてました。が、とてもわかりやすい説明なので少しでも多くの方の目に触れる方がいいので、そのままにしておきます。
https://www.rikuden.co.jp/opinion/index.html?1707108232&fbclid=IwAR2Fv18zJIOnqcRIg3-whvOs8kH8l7hh84k-GBE-qY115llWKmx3NXACZAA_aem_AVpR_SsWd1Mc2R9D4Q0UBCgL1czGiefOhACj4ZMI3jdSUuMkR26d0wVaHHBDETD5FK0竹内プロが「読売もこんなレベルの〜」とおっしゃるので、中にいた（読売出身かつエネルギー担当経験者）私なりの推察ですが、おそらくこの記事は地方支局で、エネルギーについて知識がない記者が書いてデスクが編集しているのかな、と。
今回のケースが実際どうなのかは全く知る由もありませんが、主に経済部のエネルギー担当は東京電力以外は、地方電力については超特異事案（2018年の北海道ブラックアウト時など）以外、取材することはありませんので。
北陸電力に限らず、個社が一部のメディアを名指しして抗議文を出すのはよっぽどの話なので、その辺どうだったのか、気になるところではあります。
※変圧器や耐震重要度といった本筋に関しては、私なんかと比べるまでもなく竹内プロの方がお詳しいのでご参照くださいませ。
