スペインで非常事態宣言 過去100年最悪の干ばつ
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この時期のバルセロナは、平年で月40㎜程度の降水があり、この時期の東京よりやや少ないくらいなのですが、それにしても全く雨が降っていないようです。現在はエルニーニョ現象が発生しており、エルニーニョ発生時のスペインの冬は、特に統計的に有意な傾向はないのですが、今年に関しては、高気圧が居座り続けて雨が降っていないようです。このような異常気象の起こる時は大抵「ブロッキング高気圧」という長く居座る高気圧が関与していて、今回もそのパターンです。
さらに考慮したいのが人為起源の温室効果ガスによる影響です。IPCCの第六次報告書では「スペイン周辺を含む地中海周辺は、人為起源の温室効果ガスによって干ばつが増えている(確信度は中程度)」とされています。当該事例に関して詳細な解析が必要ではありますが、人為起源の温室効果ガスが、今回の干ばつを悪化させていると考えられます。スペインのカタルーニャ州では40カ月連続で降雨量が平均を下回っているとのことで、「短期的」にではなく、「中長期的」に気候が変動していることを感じられます。
余談ですが、スペインに拠点を置くバルセロ・ホテル・グループは、宿泊客がシャワー中の水の使い過ぎに注意できるようにう、4分前後の曲だけを集めたシャワー専用のプレイリスト 「Song 4 Showering」をSpotifyで公開しています。
根本的な解決には相当な時間がかかると思われますが、まずは健康や経済に大きな影響がでない範囲で水の活用方法を変更し、徐々に解決への道のりを進めていただきたいです。