“人食いバクテリア”過去最多 致死率3割…「死を覚悟」片足失った男性 感染経路は
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2022年に欧州の10歳未満の子どもに侵襲性A群溶連菌感染症が増加しました。フランス、アイルランド、オランダ、スウェーデン、イギリスなどの国々です。COVID-19パンデミック中に感染症が減少し、その後増加したことが観察され、他の呼吸器関連のウイルス感染症が併発することでリスクが高まることが報告されました。
https://www.who.int/europe/news/item/12-12-2022-increase-in-invasive-group-a-streptococcal-infections-among-children-in-europe--including-fatalities
そして、オーストラリアでも、子どもを中心に侵襲性A群溶連菌症が増加し、COVID-19パンデミック前と比較して2022年に侵襲性A群溶連菌症が大きく増えたことが明らかになっています。
Lancetの姉妹誌の報告から、重篤な例の割合は32%で、死亡率は1%とされています。
やはり、呼吸器ウイルスの感染が併発していると重症となりやすいとされています。
Abo Y-N, Oliver J, McMinn A, Osowicki J, Baker C, Clark JE, et al. Increase in invasive group A streptococcal disease among Australian children coinciding with northern hemisphere surges. The Lancet Regional Health – Western Pacific 2023; 41.
注目のコメント
劇症型溶血性レンサ球菌感染症はメディアなどで「人食いバクテリア」とセンセーショナルに取り上げられることがあります。感染が全身の激しい炎症を引き起こし、その炎症が複数臓器の機能不全を引き起こすことで致死的になります。
医師の立場からすると、この「人食いバクテリア」は医師泣かせの病気です。特に救急外来を担当する医師にとっては「致死的な病気、急速に進行する病気、治療可能な病気」を見逃さないことが重要ですが、この感染症はそれが全て当てはまります。しかしながら、特に感染の初期の場合にはこの感染症を示唆する特異的な症状がないことから、普通の風邪や皮膚の感染症などと区別することが難しいのです。
記事の体験談にも
「最初に行った病院でも、病名がつかなくて。確信的なものはないという状態」
「痛みを覚えた翌日から街医者にかかりましたが、血液検査などは行いませんでした」
とあり、初期の段階では診断が難しかったことがわかります。
患者側の立場で良い対処法というのは正直なところあまりないのですが、「一度病院にかかったとしても、症状が急激に悪くなった場合には、ためらわずにもう一度受診する」という姿勢は重要なのかもしれません。どのような対策をすることで防げる。
と言った情報を公開せず、未知のウイルスに対する恐怖を根付かせるというのは非常にタチが悪いですよ。
バクテリアに感染しない方法、、または、火山から逃げ延びる手段について語ってもらいたかったです。、