【相次ぐ倒産】過酷すぎる価格競争が「給食制度」を脅かす
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学校給食について、今一度考えたいと思える記事でした。
私は、地方出身でセンター方式の給食制度で、田舎ということもあってか地産地消で地元で採れた食材を頂いていた記憶です。日によって、日本以外の国の給食の日や皆大好き「揚げパン」などバラエティに富んでいました。小学生の頃は、どういう献立とその背景を読み上げる委員会もあったりしたな。。。
10年前、私はまだ小中学生の年代でしたが、「給食」の時間を楽しみにしていたのと、楽しかったことが蘇りました。その要因は、給食の「美味しさ」と「友人と話をしながら一緒に食べる時間」だったなと今思うと感じます。
「給食甲子園」というものもあるらしい。母から聞いたのですが、私の地元は優秀賞だったそう。本当に納得な結果だと思うのと同時に、自慢の思い出です!
都会と地方の「給食事情」は大きく異なり、時代とともにその状況も変わっていると感じました。
注目のコメント
2023年、給食委託事業者の破産や撤退が相次ぎました。
少子化や物価高など、その要因になり得そうな事象はいくつか思い浮かびます。
しかし、給食業界の内側は詳しく取材すると、他の業界とは異なる「特殊な」事情が浮かび上がってきました。
学校に行けば栄養価の高いお昼ご飯が食べられる。そんな幸せな「常識」が、このままでは叶わぬものになっていくかもしれません。子どもに満足なご飯を食べさせられないほど貧しい国なのでしょうか…。
税金を原資とする場合、競争入札や民間委託ではどうしても価格が重要視されてしまいます。出すべきものを出せる仕組みにしないと、行政サービスの質の低下は他の行政サービスにも波及します。ホーユーの倒産のニュースを見て、改めて以前フジテレビで放映されていた学校給食をテーマにしたドラマ『chef』を見ました。
このドラマはフレンチの三ツ星シェフが訳あって失脚し学校給食の料理を手掛け、給食制度の数々の予算や栄養価、食材の制限を受けながらも子どもたちに『最高においしい!』と言ってもらえるための給食を作り、時にはアレルギーの子どもにも違った食材で同じ味のものを提供したりしながら、給食が学校生活になくてはならない楽しみのひとつとなっていくものでした。
こんなドラマみたいにうまくいかないことは百も承知ですが、本質的にはこのドラマの言う通りで、効率やコストのことばかり見るのではなく、子どもたちの食育や健康、成長を考えつつ、遊びや勉強と同じく給食も『楽しみ』になるような価値基準にした方がよいと思います。
税金の使い道がこうしたところに適切に振り替えられるならふるさと納税のような制度を考え、それぞれの地元の食材を有効活用したり、各地方で食材や調味料を交換しながら子どもたちに地方の味を知ってもらい、家族旅行の候補地を子どもから提案してもらうということもできるかも知れません。
給食をコストと見るのか、未来ある大切な子どもたちへの食育と見るのか、その視座によって判断基準は全く異なると思います。