英国最大の冤罪、富士通を糾弾 数百人に汚名、補償新法検討
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あまり日本で話題になっていない印象ではあるが、かなり長期に亘って論点になっているケース。
元は買収したICLという会社で、買収したがガバナンス・グリップを効かせられていなかった状況が、2022年の下記記事から分かる。
下記の記事にもあるが、そもそもの買収時から、歴史的文脈がある。
IBMが圧倒的で、そこに憧れたり対抗する形で、各国でミニIBMを作ろうとしていた時代。富士通は、日本経済の成長とも重なってそのなかで成功していた企業で、1990年にICLを買収した。
富士通と英郵便局スキャンダル どう関係しているのか(2022年10月)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-61743414富士通が勘定系システムをイギリスの郵便局に提供
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システムに欠陥があり残高に不整合が発生
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職員736人が横領等で訴追される大冤罪事件に発展
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富士通も賠償金を負担すべき等と議会で責任追及の流れ
機械は間違わないという思い込みから、人間ではなく機械のことを信じた結果生じた冤罪事件。日本でも防犯カメラの時刻がずれていたために人違いによって捕まった冤罪事件があり、機械に対する妄信はイギリスだけの問題ではありません。
誤認逮捕、起訴を取り消し 大阪府警が男性に謝罪へ
https://www.nikkei.com/article/DGXNASHC2903Q_Z20C13A7AC8000/富士通を糾弾という見出しが強烈ですね。
ただ、富士通が英国政府と郵便事業者向けの勘定システムの契約書類には、「検収条件」を明記しているはずです。
それに基づき、政府は検収し、システム稼働を許可した訳ですから、単純に富士通の責任として片づけられる問題ではないように思います。
もちろん、検収時点に瑕疵はなく運用の中で富士通が政府の承認なしにシステム改修したことが起因となっているのではれば話は別ですが…。
政府側のシステム責任者の見解も気になるところです。