菅前首相、派閥解消主張へ １１日刷新本部、議論難航も―自民
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「派閥」の本質は、金の集中と分配です。
派閥が陣笠議員たちに資金配分という御恩を施し、陣笠議員たちが親分を大臣や幹事長、やがては総理総裁に担ぎ上げていくという奉公をする、という仕組みです。
江戸時代でいう「藩」「お家」のようなものです。
派閥を潰すのは、幕府を潰し、藩を廃するようなものです。
当然、明治政府への一極集中になります。
全ての日本人が日本国民、天皇の兵士となったように、全ての自民党員が（誰それの後援会員とかではなく）自民党の党員に、自民党の議員になります。
日本だとこれに近いのは、共産党と公明党でしょう。両党とも、自民党を上回る強力で結束力のある組織を持っています。
日本は、廃藩置県の後に、政党がかつての藩の人脈を継承したところがあり、政党が藩のような組織になってしまった、というところがあります。
自民党中央に権限が集中すれば資金配分という御恩を施すのは、総理総裁のみになります。
もしくは、総理総裁からの金などいらない（企業の経営者一族とかテレビで知名度のあるタレントとか）という人であれば、資金配分のみでやっていけます。
問題は、そういう強力な組織は、かえって日本の有権者から支持を得にくくなるかもしれない、ということと、
総理総裁が自民党員の総意で選ばれるようになるため、テレビタレント的な人気者が総理大臣になりやすくなる、ということでしょう。実際、そういう国の方が、米国を含めて世界の民主主義国の主流ではありますが。
安倍派の中堅議員逮捕 「もう派閥はなくせ」菅前首相が刷新本部で主張へ 今秋総裁選に向け政局化する可能性
https://newspicks.com/news/9415761?ref=user_1125005派閥の役割としてはポストや資金の配分、若手の教育や選挙互助といったものが挙げられるが、こういう仕組み自体が自民党という巨大な政党の「統治構造」の一部なので、解消といってもきれいさっぱりなくなるようなことはなかなか想像しにくい。
元々は中選挙区制だった頃に、同じ自民党から複数候補が出て競合する選挙制度だったがゆえに派閥のしくみが強化、発展した経緯があるが、結局小選挙区制になっても厳然と残っているのにはそれなりの意味があるのだろう。実態を伴う議論になるかどうか、という感じがする。小泉純一郎さんは派閥の話を聞かずに、総裁と幹事長の権限だけで運営していました。選挙は小泉さん自身の人気で勝てちゃうから問題なく事実上、派閥を無力化できました。これを制度化するには総裁の国民的な人気がないと難しいと感じます。小泉純一郎の後を継いだ総裁はあっさり元に戻したし、すぐに辞めたし、その流れで政権交代が起きたしね。
