ロードスター「いらない子」と言われた車の奇跡
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マツダ(ユーノス)ロードスターの登場は世界の自動車業界に影響を与えたほど
(輸出名であるミアータショックと呼ばれるほど有名な話)
その商圏を生み出したのは確かですが、
実はそれ以前、1970年代までのライトウエイトスポーツとは少し異なる部分もあります
1970年代に衰退したライトウェイトスポーツは、その当時の安価なFR小型車をベースに、古典的なディメンションでした
例えばサスペンションは固定式リーフリジッドアクスルだったり(オースチンヒーレースプリント、MGミジェットなど)、着座位置もリアアクスルの前(かなり後ろ)の昔のフォーミュラーチックな構成
ロードスターはその定義を現代的にリファインしており、
専用のダブルウィッシュボーンサスペンションを奢り、着座位置は車体のセンターへ持ってきてます
結果、いにしえのライトウェイトスポーツよりずっと能力高く、その着座位置から車体のヨー(旋回時の車体回転させる力)をダイレクトに検知できる、稀有なスポーツカーとなりました
そのヨーゲインの高さは、慣れてないと怖いほど
コレは初代NA型から最新まで引き継がれており、
(ND型は少し着座位置が後退し、やや特性がマイルドになってますが)
そう言うところが、ポルシェ911と並んで名車と言われる所以です
〈追記〉
正確に言うヒョーロンカが少ない気もしますが。
欧州でミアータショックにて出てきたクルマ(BMW Z3,メルセデスCLK,ポルシェボクスターなど)は、小型で屋根外れれば性能はそこそこで安いプロムナードカーで良い、って商圏を作ったんですよ。
その当時(90年代末)、Z3はE36型3シリーズに旧型E30のリアサスを組み合わせた北米向け廉価3シリーズコンパクトをベースに作ったものだし、ボクスターは996型911のリアアクスルを前後逆にしてサスペンションを簡略化車体剛性下げて能力を落とした廉価FR車944/968後継のモノだし。
志としてはそう言うビジネス的なモノであり、それらはスポーツカーと言っていいかどうか微妙なもんではありました。
ドイツ車マンセーな日本のヒョーロンカはなかなかそう言わないですけど。
マツダロードスターの志とはだいぶ違います。拝読して興味がある方は、一度ぜひエントリーはロードスターの二代目、三代目(NBとNC)をおすすめしたいです。特にNCは国内販売台数があまり伸びなかったが、パーツの在庫が余ってるので、修理、交換にも問題なく対応できます。
先月、那須塩原に所用で伺った際に、知人の方がNCを購入されて助手席に乗りましたが、那須塩原の街と、山に向かって行くまでの平坦な道の軽いドライブでお腹いっぱいになりました。スポーツカーですが、ポルシェ911とかにはない、アクセルレスポンスがよく、ワインディングも軽快、実は自身も欲しい一台。
でも、ホンダのビートとか、S2000が欲しい、けど届かない。から、やっぱりロードスター、乗ろうかなぁと。パイクに拗ねられるかもですが、乗れるうちに乗らないとですもんね。やっぱりクルマは楽しい。売る側でなく、消費者目線では
80年代後半はセリカのFF化から始まった。
続いてレビン/トレノもFFになり、200万円以下のFRはほぼS13シルビアのみという状況。ここで登場したロードスターに、財布の軽いFR好きが飛びつきました。
街で見かける機会が増えると、今度はその可愛らしさに走り屋以外も目を奪われる。案外安いじゃないかとなって日本で大ヒットしました。
主戦場の北米は、かつて誰もが憧れたオープンカーに飢えていた。ここへ彼らにとって軽自動車的感覚で買えるロードスターが登場してここでも大ヒット。
英国は元々小型スポーツカーの需要がありました。彼らに刺さったのは、“テールハッピー”なところじゃないかと思っています。最初期のロードスターは簡単に後輪が流れてカウンターステアを楽しめました。手の届くクルマはFFばかりでウンザリしていたところに、カウンター大好きな英国人が飛びついたのですね。
安くなかったら、可愛らしくなかったら、FRでなかったら世界中で大ヒットすることはなかったでしょう。初代は稀有なまでに成功した商品企画だと思います。