【あす決勝】紳助と共に作った男が語る、M-1成功の舞台裏
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これまでいろんな本を読みましたが、内容もさることながら、最後のあとがきで熱くなった本はそう記憶にありません。
「1人でM-1を作った」と言われ、「実際は違うのに」と思いつつも口にしてこなかった島田紳助。谷さんが帯を書いてもらおうと電話しても、登録していない番号からの電話には出ない主義のため無視していたら、事情を聞いて自ら掛け直し、「M-1は俺と谷の2人で作った」などと熱く語り、しまいには帯には収まりきらないほどのメールを送る──といった一連の流れは圧巻で、苦労してゼロイチで作り上げた2人の関係性が表れていました。
(※このくだりは、出版元の東洋経済新報社のウェブサイトに全文公開されているので、そちらをご覧ください)
ちなみに、「紳助さんからどのくらいメール来たんですか」と谷さんに尋ねると、SMSアプリを開いてくださり、何度スクロールしたかわからないくらいの長文でした(さすがに私はメール本文までは読んでいません)。
もっとも、すぐに「帯には収まりきらないんで、あとがきに回します」と答えた谷さんも、さすが吉本興業の社員だなと思うセンスです。
24日の決勝を、第1回の舞台裏の奮闘を知ってから見ると、また違った角度で楽しめるかもしれません。映画監督が舞台挨拶をするのを聞くのが好きです。その作品に込められた情熱、想像以上の思考投下量や試行錯誤の大きさに圧倒され、優れていると感じるものは偶然生まれているわけではないことを思い知らされるからです。
M-1という誰もが知っている日本全国区のコンテンツにも当然それを生み出した人や膨大な努力があったということで、その背景を知ることにも同じ喜びを覚えました。感謝です。谷さんが目指した漫才の復活は成し遂げられたのか?
志半ばの状態だと個人的には思います。
というのは12月の衝撃ニュースといえば「和牛」の解散発表。今年こそM-1優勝に手が届くかとささやかれていた2019年に週刊朝日は和牛を表紙にしたことがありました。表紙は見栄えのする女優さんや男性アイドルが定石ですので、編集長は渋ったもののお笑い好きの編集者が押し切った。するとまさかの表紙売れ。それくらい和牛の勢いはすごかった。
それから5年もしないうちに解散発表。
へんな意味でこの解散がのちのちエポックメイキングな出来事にならないといいなと思っています。
にしてもM-1はドラマがありますね。
ドラマだけでなく、実はロマンも詰まっている。今回の記事でそれを知れて、明日の楽しみが倍増しました。