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ダイハツ・ビッグモーター、働く人が「闇落ち」する原因は?「『組織風土』に逃げるな」と専門家は指摘

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    埼玉大学経済経営系大学院 准教授

    『能力のいきづらさをほぐす』著者の勅使川原さんによるコメントが掲載されています。適切な指摘だと思いました。
    「組織風土」とか「文化」と言われるものを原因とすることは、全く何も考察していないというのは本当にそのとおりです。また、当該組織における価値基準(何を評価すべきものと考えるか、形式的・暗黙的双方を含む)に対する合理的な行動の帰結が不祥事であるというのもまさしくそうであると思います。
    なぜならば、風土と呼ばれるものは結果であり、原因ではないからです。

    組織風土や文化というものは、つまるところ、習慣であり組織ルーティンがその中身です。習慣的にやっていたからこういうことになった、とするならば、なぜその習慣が維持され、変革されずに来たのか、そのメカニズムに踏み込んで考える必要があります。
    ですが、この「風土が問題だ」という雑な分析は、その考察を停止させます。
    そして、風土が問題だとなると、コミュニケーションの仕方を変えましょうとか、心理的安全性を高めるトレーニングをしましょうとか、会社の経営理念をよく理解しましょうとか、そういう話で終わってしまいがちです。でも、効果を生んでいるとは思えません。基本的な組織ルーティンが何も変わらないからです。
    実際は日々の仕事のやり方、進め方、ルール、(評価を含む)諸制度、事業戦略など全体に関わる問題なのですが、人事に問題解決が押し付けられて終わり、というケースは枚挙に暇がありません。
    おそらく組織メンバーの中には、明確に問題だと認識していなかったとしても、何らかの違和感を感じる人もいたでしょうが、その違和感がルーティンを変えるところにまでは至らなかった、ということが何故起きたのか、それをどう当事者性を持って変革できるか、実践が求められていると言えます。


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    専修大学 商学部教授

    (1) 経営のアクセルは「計画とコントロール(計画性をもったノルマ)」の手法を駆使したもので成立します。他方、(2) 経営のブレーキないし調整機能は「経営理念と組織文化(企業の社会的責任の表示)」が担います。

    記事にあるように、最近の不祥事では、「悪い組織風土(組織文化)」が理由と結論付けられた報告をよく目にします。組織文化は、悪い方向に作用することがありますが、もともと悪い方向性の組織文化を目指していたわけではなく、アクセル(計画性をもったノルマ)側が強い状況において、それに引きずられたモチベーションが固定化することによっておこると考えられ、それがここで「(悪い)組織文化」と表現されているものの本質と思います。

    企業は、先の(1)、(2)の両方を備えていなければならないのですが、バランスが大切と考えられます。ノルマ達成が過度に称賛される一方で、代償としての不正行為が存在してもそれが大目に見られるような企業では、発覚した時には手遅れに至ります。階層構造が進んだ組織の場合は、(1)が増幅されやすいところに、(2)が追いつかないことが多いため、問題が拡大する傾向があると思います。

    1 企業が利潤極大化を追求する組織体であるとする企業観を非現実的である。(これを求めすぎると、企業が持続成長できないの意)
    2 事業活動を賄うに足る利益を追求することは企業にとって最低限の必要条件であるものの、そのことと単に利潤の最大化を求めて行動することは、分けて考えなければならない。
    3 利潤極大化に代わって、企業の存続こそが最も重要な目標である。
    上記の教唆は、ピーター・ドラッカー氏が『現代の経営』(1954)に記しているものですが、企業家は自らに問いかける必要があると感じます。

    CSRだの、SDGsだの経営の流行を追って形だけ整えて「よし」ではなく、大切なことは組織防衛策として思いつくのは、冒頭(1)と(2)のバランスをとること、特に(2)を企業目標にすること、「利潤の獲得は結果であり手段ではないこと」を理念の柱に据えることが必要と思います。


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    株式会社パーソル総合研究所 上席主任研究員

    「『組織風土改革』というと、わかったようなわからない感じになります」
    その通りの指摘です。

    一方で、成果目標や制度を変えれば組織がすぐ変わるのかというとそうでもないです。人の意識が変わりにくいように、組織の特徴というのは惰性的だからです。

    不祥事を起こした企業は、まずは無数にある「組織風土」なるものの内容を特定するべきです。そうでないと制度やガバナンスの在り方を変えても現場が改善されているかわかりません。

    不祥事につながるのは、先行研究でも我々の研究でも「属人思考」です。チェックリストやアセスメントも開発されています。調査委員会も「組織風土」なる言葉を使うなら、そうしたリジットな指摘をすべきですが、織行動の専門家がそうした委員会に入ることはほぼありませんね。


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