【異端】古い企業の「変革者」は、こうして生まれる
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注目のコメント
「競争が好き」を全面に打ち出してそれに沿った施策を打ち続けることで、ポートフォリオはもちろん人的にも文化的にも会社の背骨ができるのだと感じました。
追加で2点ほど
1.私は「配属ガチャ」賛成派なので、シンガポールはそうだよね、と思いました。いつもいいことばかりではもちろんないでしょうが。
2.GEのイメルト元CEOも就任当時はウェルチの息のかかった役員ばかりで2年位してやっと自分の好きなことができると、懇意の人に漏らしていたという話を聞いたことがあります。CEOも大切ですがTMT(top management team)も同じくらい大切です。高橋さんが昭和電工に入った直後から取材をしているので、高橋さんの存在で、昭和電工がいかに変わってきたかを見てきました。最安値に近い価格で黒鉛電極事業を買収し、日立化成のM&Aにつなげてゆくさまには経営のダイナミズムを感じました。
高橋さんの経営手腕は過去の経歴が物語っていますが、ここまで大胆な改革をできたのは、旧経営陣のすごさもあると感じています。高橋さんを昭和電工に招いたのは、前々社長の市川秀夫さん。「経営会議で反対意見が出ないことに危機感を覚えた」と外部から高橋さんをヘッドハントしました。
大改革を進めているので、独裁者のように見えるかもしれませんが、昭和電工の旧経営陣は高橋さんを受け入れて、改革を託してきた経緯があります。率直に話をするので、冷たい人のような印象を受けるかもしれないですが、高橋さん、話すととても人間味のある方です。
変わりたくても変われない日本企業が多いなか、レゾナックの改革は、日本企業が生まれ変わる、一つの試金石だと感じています。企業の“変革”を狙うフェーズにおいては、言い方が難しいですが、“普通”とか“凡庸”ではない、“異質・異端”の要素を持った方の推進力が必要なことは明らかで、そこには多少の犠牲やコンフリクトが伴うことを理解した上で変化を受け入れていかなくては変革は起こせないと思います。そして何も変えようとしない現状維持を良しとする会社は確実に衰退していきます。
冒頭のピンクシャツの話。
「じゃあ全員にピンクを着せます。」と言ったリーダーのような人が組織の中に確実に存在することが大事で、そうでなければ、人と違う着眼点や発想や価値観を持った、ユニークで優秀な人材の芽を早期に摘んでしまうことになってしまいます。