日銀短観 大企業の製造業の景気判断 3期連続で改善
NHKニュース
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大企業の製造業は、国内の在庫調整進展の押上げ要因と、海外景況感の停滞の押し下げ要因の綱引きでしたが、少なくとも最近の判断では国内の在庫調整進展要因の方が大きかったようです。
とはいえ、先行きについては企業規模問わず製造業も非製造業も悪化を見込んでいます。
ということで、最近の業況判断指数が上昇したからとはいえ、決して楽観的にみられる結果になったとは言えないでしょう。自動車、鉄鋼、金属製品の業況判断の大幅な改善は自動車の挽回生産、個人向けサービスや宿泊・外食の好調はインバウンド、と良い面は原因がははっきりしています。企業収益も過去最高を更新しそうです。ただ、それでも全般に伸び悩んでいるのは、賃上げがインフレに追い付かない実質マイナスの所得が原因だと思います。来年の春闘でもう一段の賃上げ実現できれば、「企業収益と賃金の好循環」に近づくと思います。
景況感(業況判断DI)は改善しましたが、需要環境(製商品・サービス需給判断DI)はそれほど改善していません。とくに、製造業の輸出環境は悪化しました。景況感が改善したのは、コスト高の一服による利益率の上昇が原因だと思います。企業部門の先行きは、少し慎重に見ておいた方がいいかもしれません。